自由英作文問題への対策2 [ふつうの英作文力]

自由英作文の力をつけるには,まずふつうの英作文ができるようになることが先決,というのが前回の内容だった。

ついでなので,自由英作に話を進める前に,英作文力全般の強化について触れておきたい。

いちばん簡単な方法は,

  1. 短い(1行くらいの)英作文問題を
  2. 100個程度
  3. 繰り返し

やることだ。

昔は,難関校受験者は駿台で出していた(今も出てるが)「基本英文700選」をやるのが暗黙の了解のようになっていた。1文1文が結構凝(こ)った短い英文を700個暗記すれば,どんな英作文にも対応できる,というものだった。「700選」はその後「英文が古い」とか「使われない表現だ」とかいちゃもんがついたのだけれど,実力養成の戦略としてはむしろ王道であり,今でもそのやり方がいちばん手っ取り早いだろう。700はいかにも多すぎるし,「暗記」を前提にしなくてもいい。とりあえず100個くらいで,繰り返しやることで暗記に近いところまで持って行ければOKとしたい。

京都大学はもう何十年も長く難しい英作文問題を出題している。国公立では今でも京大型問題を出すところもあるが,減少しているし,自由英作に取ってかわったところが多い。京大型問題は教師から見ればおもしろいのだが,京大受験生以外はまあ無視して大丈夫だろう。

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英作文は自分が書いた答案を先生か誰かに添削してもらうのがいちばんいい,とよく言われる。実際,先生のちょっとしたアドバイスで,ガラッと変わっていい英語を書けるような場合もあるにはあるが,答案作成→提出→添削→返却,というプロセスにけっこう手間取って,返ってくる頃には何に迷っていたのか忘れているなんてことが多い。提出したその場で添削してもらうのがいちばんだが,先生が時間がとれない場合も多い。

じつは,1行程度の英作文問題は添削を受ける必要はあまりないと思う。出来上がったら,あるいはわからなくても,すぐ模範解答を見て,それを頭にたたき込んでから,もう一度問題文をやって模範解答どおりの英文が書けるかの練習をした方が力はつきやすい。当然,その場では模範解答どおりの英文が書けても,しばらくすれば忘れる。そして忘れた頃にもう一度同じことを繰り返す。そうやって何回か繰り返すといつの間にか答を覚えてしまう。その「答を覚えてしまう」ことが英作文の勉強なのだと考えた方がいい。

それを100個くらいやれば,たいていの英作パターンに対応できるようになる。

これが自由英作文問題対策の基礎であって,ここまでくれば対策の90%くらいは終わったと言っていいくらいなのだ。

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