Jurassic Park (Michael Crichton) — paperback review

語彙レベル★☆☆☆|ストーリー★★★☆|知的興奮度★★☆☆|前提知識★☆☆☆|対象レベル 英検2級以上|ジャンル 冒険小説|416p.|英語

少しも自慢にはなりませんが,私はこの歳でけっこう恐竜好きです。ですから,ジュラシック・パークなんてものがほんとにできたら,南米の孤島だろうがアフリカの山奥だろうがぜひ行きたいと思っている多くのとっちゃんボーヤの一人です。

確かこの本は映画を観る前に読んだはずですが,映画を観た人にもぜったい読むべきだとお勧めできるかというと,うーん,ストーリー知ってるとなぁ。原作と映画ではストーリー本筋にはあまり違いがありません。映画ではサラッと流されていた Jurassic Park の存在にたどりつくまでの話が,小説では推理小説っぽい展開で特に琥珀 (amber) の使われ方が面白かったですね。映画にも出てきた Ian Malcolm という人物は複雑系(カオス理論)が専門の数学者なのですが,原作ではこのカオス理論の話もそこそこ深入りしています。といっても,この小説に限らず,そして私自身もその一人ですが,文系人間のカオス理論の理解は,「結局,先のことは予測できない,計画なんてうまくいかないもんだ」くらいの理解ですけどね。Crichton の小説は前半で多少理屈っぽく,後半はたいていドタバタになりますが,この小説でも同じです。なんか初めから映画化を意識して書いているなあというかんじですね。

英語としては簡単な方です。次の引用は,Malcolm がジュラシックパークの破たんを予測する部分。

“And Hammond’s project,” Malcolm said, “is another apparently simple system—animals within a zoo environment—that will eventually  show unpredictable behavior.”

“You know this because of …”

“Theory,” Malcolm said.

“But hadn’t you better see the island, to see what he’s actually done?”

“No. That is quite unnecessary. The details don’t matter. Theory tells me that the island will quickly proceed to behave in unpredictable fashion.”

“And you’re confident of your theory.”

“Oh, yes,” Malcolm said. “Totally confident.” He sat back in the chair. “There is a problem with that island. It is an accident waiting to happen.”

なんだかんだ言っても,娯楽小説としてはよくできていると思いますよ。ひまつぶしには最適。

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