本のなかみをググってみると – 2

昨日の話のつづき。

「グーグル・ブック検索」は,通常のGoogle の検索(ウェブ検索)の結果の中にも表示されることがあるし,Google のページの上のメニューにある more > 書籍 をたどっていけば「グーグル・ブック検索」専用ページに入ることもできる。

「グーグル・ブック検索」は,本の中身が検索できるしくみで,検索を開始すると,候補となる書籍がズラッと並び,ひとつ選ぶとその本が表示されるというシステムだ。入力をしているのは出版社自体だったり,図書館だったりする。本のスキャン画像入力とテキスト入力の両方をしているようだ。検索すると,そのスキャン画像の中の該当箇所に黄色の蛍光ペンが引かれた状態で現れる。

問題は,どれほど多くの本が検索対象になっているのか,またその1冊の本のうち,どこまでが閲覧できるかということ。地球上のすべての本がネット上にあり,そのすべてが隅々まで閲覧可能ならいうことはないが,もちろんそれだと紙の本を買う意味がかなり薄れてしまう。検索可能な書籍数については,すくなくとも英語の本に関する限り,かなり広くカバーしていて(とはいえ,全体から見ればまだ一部の本だけだが),これからも次第に広がっていくだろう。

当然著作権問題が絡むので,おそらくその許諾に応じて,全部閲覧可能のものもあれば,検索しても該当箇所の前後の行ぐらいしか見せない場合(スニペット表示)もあるし,全く何も表示されないこともある。全部閲覧可能な場合は,ネット上で無料で本が一冊読めてしまうということだ。英語本の場合,これが案外多いので驚く。いいんですか?すみませんねえ。

「スニペット表示」というのは,こんなかんじ。

その本に,その文句が載っているということしかわからないが,検索の際にダブルコーテーションをうまく使って検索すれば,どの本のどの部分からテキストが採録されたのかを知るための出典調査には十分使える。ただし,検索テキストがその本の中で部分引用されているだけの場合もあるので注意。それでも,引用文献が明示されていればそれをたどって原典が見つかるかもしれない。原典自体は「グーグル・ブック検索」の検索対象になっていないかもしれないが。

(つづく)

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