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自由英作文問題への対策5 [例題を通じて1]

10月
2008
28
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少し具体的に考えてみます。ただし,試験場でどう対処するかというよりも,今の時点で,試験場に向けてどのような対策をすればいいのかを考えるのが主眼です。

 

以下に載せるのは,2008年度早稲田大学法学部の問題です。

  The way people communicate has changed greatly over the past few years.
  Some people argue that personal relationships have improved because of new technologies, and others argue that they have weakened. What do you think about this?
  Write a paragraph defending ONE of these positions, giving at least one appropriate reason to support your answer.

『コミュニケーションの方法はこの数年で大きく変化しました。新しい技術のおかげで人間関係がより良いものになったと論じる人もいる一方で,貧弱になったという人もいます。この点についてあなたはどのように考えますか。

上の立場のうちひとつを擁護する1パラグラフの文章を,自分の答となる意見を支える適切な理由を最低1つあげた上で,書きなさい。』

少し上の問題を考えてみてください。どちらを選ぶか,その理由は何かを,日本語でいいからかんがえるといいでしょう。

問題の条件を整理すると,

  1. この数年の技術の進歩が人間関係に与えた影響について,
  2. よい変化を与えた,または,悪い変化を与えた のどちらかの立場で,
  3. 1パラグラフの文章を,
  4. 理由を必ず挙げた上で,

書け,というものです。注意すべきは2かな。「いい面もあるし,悪い面もある」のような両論併記は禁止,ということなので,仮りに自分の意見とは逆の意見を紹介する場合は,それに反論を加えておかなければダメ,ということになります。

a_ilst093.gif

さて,条件を確認したら,次に何を書くのかのメモ作成作業に取りかかります。

内容をまとめる上でまずやっておくことは,何について書くことが求められているのかを誤解せずとらえること,それに,その要求を分析・分割・分類して,考える手がかり・足場を作ることです。この「何について書くことが求められているのか」をしっかり理解することの大切さを忘れがちなので気をつけたいところです。

問われているのは,『この数年のコミュニケーション技術の進歩が人間関係に与えた影響』。

結論として「人間関係がより良いものになった」を選ぶか,「人間関係が貧弱になった」を選ぶか,最初に決めてからその理由をあげてもいいし,逆にいろいろプラス面マイナス面を列挙してみて,それらを考え合わせた上で結論を選んでもいいでしょう。

これを前半と後半に分け,前半については,『この数年のコミュニケーション技術の進歩』が携帯電話(メールを含めて)やインターネット(それ以外でもいいが「コミュニケーション技術」であること)を指しているのだろうと考えておきます。

後半の『人間関係』の方を分類して,家族・友人・社会全体に分けられ,そのそれぞれでプラス面またはマイナス面を考えることになります。どんなことが考えられるでしょうか?

プラス面を挙げる時に1つ注意したいのは,うっかり,「携帯があると,人と待ち合わせに便利」とか「ネットのおかげで知らない人と友だちになれる」とか書いてしまいそうですが,それではピント外れだったり,舌足らずになってしまいます。聞かれているのは 「どう便利になったか」ではなく,「人間関係にどうプラスになったか」ですから前者はピント外れ,後者は「人間関係」についてなのはOKですが,その関係を本当に「友だち」と呼べるのかには説明が必要ですし,知り合いを増やすこと=「人間関係が良くなる」とは限らないので,さらにことばを加えなければなりません。ネットや携帯が人間関係に変化をもたらすのは確かなのですが,「良い」―「悪い」を決めつけなければならないテストにおいては,あまり深くつっこんだことも書けないようです。

とはいえ,試験では時間もないので,どんなメモでも良いから,とりあえず思いつくことを片っ端から挙げてみましょう。

  • 携帯の「良い」面
    • 家族 ― 面と向かって言えないことがメールだと言える。
    • 友だち ― いつでも連絡が取れる。
  • 携帯の「悪い」面
    • 家族 ― 家族でいる時もメールに向かっていて,家族の会話が少ない。
    • 友だち ― 常に連絡を取っていないと友達じゃなくなる感じがする。

なんていうメモでいいのですが,これはまだ出発点です。

 

 

 

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by rickie | Posted in 学習アドバイス | No Comments »

自由英作文問題への対策4   [余談]

10月
2008
17
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大学入試で出題される自由英作文問題には,個人的な感想や体験を記述するタイプと,少し突っ込んだ話題について論理的に議論するタイプがある,という話をした。

読まされる立場のわたし個人としては,後者の方が好きかな。

どっちにしても読んでいて,「おやっ,これは」と身を乗り出すような文章にはめったにお目にかかれない。これが日本語で書くものなら,出来不出来の如何に関わらず,読める体験や感想に出会う可能性もけっこうあるのだが,英語の文章となるとその可能性はほとんどない。論理的文章だってそれほどたいした文章には出会わないのだが,まだ採点はしやすいという長所はある。

ところが,この論理的文章に関する出題が,「ムチャぶり」に近いものが多いというのがこまったところだ。

  • 死刑制度に賛成か反対か (一橋ほか)
  • 小学校教育への英語導入に賛成か反対か (多大学で出題)
  • 裁判員制度に賛成か反対か (早稲田・法)

なんていう,本が1冊書けるような大テーマを,200語以内だったり,1パラグラフで書かされる。ポイントを羅列するか,1つのポイントに舌足らずの根拠をつけ足して書けば,それ以上は時間的にも字数的にも書く余地はない。

book-07.gif

慶應経済は,資料分析を含む,なかなかおもしろい出題で,よくよく資料を読み込むと読み込んだなりの深い分析ができるようになっていることがよくあるのだが,いかんせん,与えられた時間で分析→構想→執筆にまでたどりつくのは(たぶん,わたしだって)ムリである。表面をなぞった凡庸でありきたりの英文が書ければ,それで十分合格ラインに乗るような問題になってしまう。

どうせ出題するなら,いっそ自由英作だけで2時間くらい与え,ついでに辞書使用可とすればよさそうなものだ。でもそうならないのは,受験生みんながそんな力作を書いてしまうと,採点者は困ってしまうからだろう。

ひょっとすると,今の自由英作は1000人の受験生の中に埋もれているかもしれない宝石を,1個か2個だけ拾い出すためにあるのかもしれない。その他の石ころ(!?)のことは眼中にない,と考えると出題意図も少し理解はできるが,でも納得はいきませんけどね。

 

 

 

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by rickie | Posted in 学習アドバイス | No Comments »

自由英作文問題への対策3  [問題のタイプ]

10月
2008
16
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英語を書く力がついてきて,はじめて自由英作文への出発点に立つことができる。

受験の前には最低自分が受ける大学の傾向については,じゅうぶん対策を取っておかないとまずい。そのためには,まずどういう傾向があり得るのかを知っておきたい。

→ 自由英作文の最近の傾向についてはここを参照goup

ごく大ざっぱに言えば,

  • ストーリー展開で勝負する 個人的随想型エッセイ
  • 論理展開で勝負する 分析・主張型小論文

ということになる。

特に,論理展開が求められている問題で,随想・感想型の叙述をしないことである。

英文を書く上でだいじなのは,「あなたがどう思っているか」ではなく,なぜそのように考えられるのかを明確に論理的に書くことだ。

a_ilst075.gif

日本人の書く文章は非論理的で,英語(西欧言語)で書かれる文章は論理的だ,と言われることがよくあるが,わたしはそうは思わない。論理の展開のしかたに違いがあるだけだと思う。

わたしたちがふつうに読んでいる文章は英語であれ日本語であれ,数学的な意味での論理性を満たしているわけではない。必ず文章の中には現れない,隠れた前提(warrantと呼ばれる)があって,日本語の文章はこのウォラント部分に大きく依存していて(つまり,みんな行間を読んでいる),逆に英語の文章はウォラントが少なく,むしろ日本人から見ればクドい展開になりがちだ。英語で書かれた文章を日本語にそのまま直せば,わかりやすいが面白みのない文になり,逆に日本語で書かれた文章をそのまま英語に直すと,飛躍だらけで「何でそう言えるのか,ちゃんと書けよ」とイライラする文章(察しのいいひとならおもしろがってくれるかもしれないが)になってしまう。

たかが大学入試の,長くても200語程度の自由英作文で,そこまで考える必要はない場合もあるが,短いがゆえに,踏まえるべきところを踏まえていると読みやすい(つまり採点者に好印象を与える)文章になる。逆に言えば,受験生の大半は英語として正確だったとしても,だらだらポイントを羅列しているだけだったり,論理が行ったり来たりして散らかっているだけだったり,結局何言いたいかわかんない,という文になりがちなのだ。

 

 

 

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by rickie | Posted in 学習アドバイス | No Comments »

自由英作文問題への対策2 [ふつうの英作文力]

10月
2008
15
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自由英作文の力をつけるには,まずふつうの英作文ができるようになることが先決,というのが前回の内容だった。

ついでなので,自由英作に話を進める前に,英作文力全般の強化について触れておきたい。

いちばん簡単な方法は,

  1. 短い(1行くらいの)英作文問題を
  2. 100個程度
  3. 繰り返し

やることだ。

昔は,難関校受験者は駿台で出していた(今も出てるが)「基本英文700選」をやるのが暗黙の了解のようになっていた。1文1文が結構凝(こ)った短い英文を700個暗記すれば,どんな英作文にも対応できる,というものだった。「700選」はその後「英文が古い」とか「使われない表現だ」とかいちゃもんがついたのだけれど,実力養成の戦略としてはむしろ王道であり,今でもそのやり方がいちばん手っ取り早いだろう。700はいかにも多すぎるし,「暗記」を前提にしなくてもいい。とりあえず100個くらいで,繰り返しやることで暗記に近いところまで持って行ければOKとしたい。

京都大学はもう何十年も長く難しい英作文問題を出題している。国公立では今でも京大型問題を出すところもあるが,減少しているし,自由英作に取ってかわったところが多い。京大型問題は教師から見ればおもしろいのだが,京大受験生以外はまあ無視して大丈夫だろう。

a_ilst093.gif

英作文は自分が書いた答案を先生か誰かに添削してもらうのがいちばんいい,とよく言われる。実際,先生のちょっとしたアドバイスで,ガラッと変わっていい英語を書けるような場合もあるにはあるが,答案作成→提出→添削→返却,というプロセスにけっこう手間取って,返ってくる頃には何に迷っていたのか忘れているなんてことが多い。提出したその場で添削してもらうのがいちばんだが,先生が時間がとれない場合も多い。

じつは,1行程度の英作文問題は添削を受ける必要はあまりないと思う。出来上がったら,あるいはわからなくても,すぐ模範解答を見て,それを頭にたたき込んでから,もう一度問題文をやって模範解答どおりの英文が書けるかの練習をした方が力はつきやすい。当然,その場では模範解答どおりの英文が書けても,しばらくすれば忘れる。そして忘れた頃にもう一度同じことを繰り返す。そうやって何回か繰り返すといつの間にか答を覚えてしまう。その「答を覚えてしまう」ことが英作文の勉強なのだと考えた方がいい。

それを100個くらいやれば,たいていの英作パターンに対応できるようになる。

これが自由英作文問題対策の基礎であって,ここまでくれば対策の90%くらいは終わったと言っていいくらいなのだ。

 

 

 

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by rickie | Posted in 学習アドバイス | No Comments »

自由英作文問題への対策1

10月
2008
14
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最近は自由英作文問題を大学入試に取り入れる大学がむやみに増えてきた。「×××について,100語以内で自分の意見を述べよ」というタイプの問題で,国公立に多いが,しだいも取り入れるところが増えてきた。

早稲田は法と国際教養,慶應は経済,医,看護医療,青山は法,国際政経,文,その他では中央,明学,関学や立命の一部などが2008年で実施したところで,出題も「高校時代にいちばん印象に残った出来事・本」といった個人的感想文もあれば,データを読ませての分析,今の社会で問題になっていること(携帯電話のマナー,教育問題,死刑の賛否など)に関する意見を書かせるものなどさまざまである。

for-students

高校では,先生によって自由英作を積極的に取り上げる先生とそうでもない先生にはっきり分かれるようだ。教師の個性や能力の問題もあるが,それよりも自分の生徒が対応できるかどうかの問題が大きいと思う。

自由英作文問題の採点は,1文1文の英語としての文法的完成度と,全体の論理的・内容的な一貫性・合理性・可読性などを基準にして行われる。つまり,文法的に誤りはないかという点と,内容的にうまくまとまっているかという点の二点だ。そして前者である一定水準をクリアしていないと,後者がどんなにすばらしくても得点は低い,というのは別に公表された採点基準ではないが,誰でも容易に想像がつくだろう。正確な英語が書ける生徒なら,言語運用能力はかなりあると見ていいから,論理的構成や英語独特の論理展開に関する訓練をたいして積まなくても,そこそこの英文は書けるはずだ。

だから,1文1文を正確に書けるようになることが,自由英作対策でも絶対に必要なことで,だから結局ふつうの英作文をできるようになることが前提で,勉強の重点もまずそっちに置く方が合理的である(自由英作をあまりやらない学校の先生もそう考えてのことだと思う)。

まずは,ふつうの英作文能力を高める,これが第一歩になる。ふつうの英作文というのは,もちろん昔ながらの日本語を英語に直す和文英訳のことで,この能力を見ればその生徒の読解力も推定可能なくらい,英語力全体を反映する能力である。大ざっぱに言えば,英作文力が上がれば,英語力全体も高まると言っていい。

 

 

 

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by rickie | Posted in 学習アドバイス | No Comments »

勉強していると,成績が下がる?

10月
2008
9
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高3生だとこの時期にもなれば,文法のポイントはあらかた完成,とまでは行かなくても,とりあえずひととおりのことは終えて,読解の勉強にエネルギーを注ぐことになるのがふつうです。そろそろ過去問もやらなければ,という時期が近づいています。

よく勉強してもすぐにはその効果は出ない,効果が出るまでには時間差があるから,あせってはいけない,などとよく言われます。だとすると,夏休みをまあまあ有効に使って勉強がはかどった人ならそろそろ結果に現れてもいいころです。事実,グッと力がついてテストの点数にも反映されてきた,という人もいるでしょう。

for-students

ところが,逆に成績が下がっちゃった,という人も少なからずいるんですね。人はどう言うかわかんないけど,自分では自分なりにけっこう勉強してきたはず。なのに成績が下がる。やってらんない。そんな気持ちになるのもムリはありません。

これにはいろいろな原因が考えられるのですが,いちばんありそうなパターンが,「知識が増えたことによる混乱」です。そしてその対策は単純で,「もう一度知識を整理し直す」ことです。

たとえば時間を中一にまで戻して考えてみます。ある生徒が,book → books, dog → dogs のように「複数では s がつく」と覚えたとします。そしてそれからしばらくして,take → takes, come → comes のように「3人称単数では s がつく」と習うと,頭が混乱....しませんよね,ふつうなら。混乱したとすれば,最初からいい加減に覚えているからです。前者のポイントは「可算名詞の複数には -s (-es) がつく」であり,後者は「主語が3人称単数現在なら,動詞に -s (-es) がつく」ですから,名詞も動詞もゴッチャにしていない限り混乱はしないはずですが,実際にはけっこう後まで混乱している人がいます。たまに,ですけど。(以前浪人生にこの質問をされたことがあって,ずっこけました。)

上は極端な例ですが,知識が増えれば増えるほど,以前知っていたはずのことと,新たに覚えたことがどうつながっているのかいないのか,ということが見えなくなることがあります。

「以前は知っていたはず」のことを「ホントに知っているのか」再チェックする必要があります。「知っている」「わかってる」ということの意味を自分に厳しく問い直す必要があります。変な知ったかぶりはせずに,「僕はホントにわかってるのだろうか?」と考えてみてください。

そんな時間はない,応用問題・ハイレベル問題にチャレンジしなくちゃ,と焦る気持ちもわかりますが,この時期に薄っぺらな問題集でも短期間にやって復習しておくと,「ああ,そういうことだったのか」と,突然視界が開けたような気持ちになることがあります。実はそういう経験がだいじなんです。むずかしいのは応用ではありません(そんなものはちょっとやれば大丈夫です)。基礎的なことが持っている深い意味を知ること,それがわかるとかなり違うんですけどね。

と,毎年言ってるんだけど,あんまりみんなにはわかってもらえませんが。

 

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by rickie | Posted in その他(高校生向け), 高校生向け | No Comments »

ESL Podcast  英語学習情報 [中級レベル向け]

10月
2008
7
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英語リスニングのためのPodcastはほとんど無数と言っていいくらいに存在します。iTunesから見ることのできるのは5ページ分だけですから,そのうちごく少数です。制作者もメディア(TV, ラジオ, 出版社, 新聞社)だったり,教育機関だったり,個人だったり様々ですし,対象も初級から上級まで,あるいははっきりしないものまであります。内容もまちまちだし,完成度もばらばらです。試しにPodcastを配信してみたが反応があまり芳しくないのでやめちゃった,なんていうのもよく見かけます。探す時には少なくとも,続いているか,定期的に配信されているかには気をつけてください。

今回紹介する ESL Podcast (正式名称はEnglish as a Second Language Podcast)です。ESLというのは「第二言語としての英語」,つまり非ネイティブ用英語,外国人が学習する英語という意味の普通名詞(ESLで辞書にも載っている)です。

制作しているのはロサンジェルスに本拠を置く ESL.com で,中心は Dr. Jeff McQuillan さん。この人をメインにしたチームで作成しているようですが,非常に完成度が高く,人気順で配列される iTunes のリストにも常に最上位を競う位置にあります。この9月で3周年ですからPodcastとしてはかなり早くから取り組んだことになります。回数ですでに500回以上,月・水・金(日本時間)ほぼコンスタントに配信されているようです。

 

サイト → ESL Podcast

iTunes → Center for Educational Development - English as a Second Language Podcast - English as a Second Language Podcast

 

内容はALL ENGLISH,つまり英語だけ(日本語なし)です。センター試験のリスニングテストで70%~80%くらいとれる人ならばついていけるでしょう(ちなみに,平均点は60%程度)。週に2回は特定の場面での長めの会話を中心にしたレッスン,1回はEnglish Cafeと題したトークです。スピードはかなり意識的にゆっくり話されて,上級者はもの足りなく感じるかもしれませんが,完璧に理解するという目的意識を持てば十分使えると思います。

語彙レベルは全体的には高くありませんが,会話の中にはなかなかむずかしいもの(口語的という意味で)もあります。このPodcastの特徴の一つはMcQuillan さんの説明のうまさでしょう。だから,多少むずかしいところもじゅうぶんついていけると思います。

サイトにはトランスクリプトや学習ガイドもあります。ただし有料です。

 

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by rickie | Posted in 英語学習情報(中~上), 英語学習情報(初~中) | No Comments »

BBC — Learning English  英語学習情報 [初・中級レベル向け]

9月
2008
24
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前回は,VOAの Special English を取り上げました。これは当然アメリカ英語でしたが,今回はそのイギリス英語版とでもいうべき BBC — Learning English を取り上げます。

 

 

BBC — Learning English とは

BBC はいわずとしれたイギリスの国営放送,日本のNHKみたいなものです。番組の質の高さでも,使われている英語の「信頼性」でも有名です。わたしは昔これを聞くためだけに,月に数千円もする有線放送に加入したことがありますが,今ではあらゆる番組がネットを通して聞くことができます。

NHKも,総合テレビ,教育テレビ,ラジオ第1,ラジオ第2,NHK-FM,国際放送などのチャンネルがありますが,BBCもテレビ・ラジオ併せて20近いチャンネルがあるようです。BBC — Learning English はそのうちの BBC World Service の中のひとつの番組群です。海外の英語学習者を対象にしています。

BBC LEARNING ENGLSIH

ページをみると,LEARNING ENGLISH というコーナーの中にいろいろな番組が用意されていることがわかると思います。自分の興味に応じて試聴してみればいいわけですが,特にオススメは,次の2つ。どちらも pdf  形式のトランスクリプトがあります。語彙解説がついていたりします。内容に関する小テストがあるものもあります。 解説が方なところは,VOA よりもとっつきやすいかも。

6 Minute English

名前のとおり,6分前後の番組。対話形式。

ストリーミングと  MP3 ダウンロードと Podcast の3とおりの試聴形式が可能。

 →  BBC World Service - 6 Minute English - 6 Minute English

News English

このカテゴリーの中に,Words in the News という番組と,News about Britain という番組があります。VOA — Special English と形式的には似ていますが,長さは短め。

ストリーミングと  MP3 ダウンロードの2形式で,Podcast は現在のところまだないようです。

 

これらは英語学習用番組であり,通常番組は山のように大量にあります。BBCはネット放送にかなり力を入れていて,どんどん進化しています。

日本で教材として取り上げられるのはアメリカ英語が多いため,イギリス英語は慣れないとクセが強いように聞こえるかもしれません。慣れればなかなか味があります。

 

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by rickie | Posted in 英語学習情報, 英語学習情報(初~中) | No Comments »

発音・アクセント問題 どこまでやるか?

9月
2008
19
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よく思うのだが,大学入試英語問題に,発音・アクセントは不要ではなかろうか。 もちろん音声面はだいじだが,リスニング・テストをちゃんとやればいいはなしで,個々の単語の正しい発音・アクセントを択一形式のテストで成績をつけるということには意味があるだろうか。今のリスニングにもいろいろ問題点はあるが,まともなリスニング問題があれば発音・アクセント問題は不要なのでは?もちろん,英語問題の全体的傾向に対する批判(難しすぎ,非実用的)とか,そもそも入試に英語は必要かとか,はたまた入試そのものが必要か,とかを言い出す向きもございましょうが,そのへんは全部パス。

 

まず,そもそも正しい発音・アクセントなど存在するのかという問題。

英米差もあれば,たとえば同じアメリカでも当然地域差がある。さらに,豪・加英語もあるし,インドやフィリピンやアフリカ諸国の英語だって無視していいいわれはない。ただし,これらは規則的に対応していることが多いので,入試問題的にはあまり重要ではない。dog は /dɑg/(米) と /dɔg/(英) の2種類の発音があるが,/dɑg/ と読むところでは,hot も /hɑt/ と読まれるから,入試問題では矛盾は起きない。

むしろ,個人差の方が問題かもしれない。「語尾が -ee であれば,そこにアクセントが来る」 というのは,教師がよく言っていた「アクセント法則」だが,employée と並んで emplóyee という発音もよく耳にするし,often を /ɑftn/ と発音する人はかなり多い(印象では10人に1人か,せいぜい2人だが。学者なんかでも多い)。

アメリカ英語の標準的な(という言い方にすでに問題があるが)発音は,アメリカ中西部地方の発音だといわれている。イギリスには容認発音(Received Pronunciation: 略してRP。アナウンサーみたいな発音)というスタンダードがある。これらを学ぶことに意味はあるし,特に入門段階ではそれ一本でかまわないと思うが,それ以外は☓だ,などとはとてもいえない。

ことばは時々刻々生成されていて,それらが常に「標準」を求めて無数の争いを繰り広げている。いつ・どこで・何が標準と言えるのかは難しい問題だ。

 

「正しさ」の問題以外にも,ひとつの単語だけを取り出して発音・アクセントを問うことに対する疑義もある。

「次の4つの単語のうちアクセントの位置が異なるものを選べ」というようなものが,定番的問題形式のひとつだ。だが単語というものは文脈の中にしか存在し得ないものであり,文脈によってアクセントやアクセントの強さが変化する場合もある。センター試験がずっと出題している「文強勢問題」は,この点を考慮したもので,長らく評価されてきた。もっとも,これってペーパーテストでやるべきことなの?という疑問はあり得る。

本来,発音・アクセント問題はリスニングとスピーキングのテストをやりたいのだが,実施運営上の難しさゆえにできないので,その代用品というくらいの位置づけしかないのだろう。かなり不完全な代用品なのだから,本気で発音能力を試したいのであれば,むしろ逆に大量に出題した方がいいくらいだ。だが,たとえば最近のセンター試験では,文強勢を除く発音・アクセント問題は2~5題で,これで発音能力を測定できると考える方がおかしい。「発音もいちおう勉強しといてね」という,大学からの弱々しいプレッシャー以上のものではない。

 

上に述べたような問題点には,大学側もとっくに気づいているはずだ。それゆえにであろう,近年は発音・アクセント問題の比重は,入試問題の中で低下しつつある。

1999 3.7%
2000 4.6%
2001 2.7%
2002 3.2%
2003 1.6%
2004 1.8%
2005 2.0%
2006 1.5%
2007 2.1%
2008 1.7%

左は,私立大学の入試問題(英語)の総問題数のうち,発音・アクセント問題が占める割合の推移。データは,この10年間の旺文社の「大学入試問題正解」(いわゆる電話帳)に収録された資料による。「入試問題正解」では読解力(56.8% 2008年データ 以下同様),文法語法(22.9%),会話(10.9%),表現力(6.2%),発音アクセント(1.7%),語彙力(1.2%),聴解力(0.3%)に分類されている。分類基準が明示されていないので何とも言えないが,おそらく大問ごとの分類で,だとすると「語彙力」などは単独で大問を構成することは少なく,たいてい「文法・語法」に組み込まれているから,実数はだいぶ多いはずだ。つまり,発音・アクセントはほとんど分類が無意味なほど少ないということになる。(リスニングの割合が低いのは,出題大学がまだ少ないこともあるが,大問ごとの統計だからだろう。小問数やかかる時間,配点は多い。そして今後は出題大学自体が増えそうだ。)

推移に注目しても,全体的に低下傾向にある。これだけ低いと,これ以上の変化は誤差のレベルになってしまう。

さらに,このデータは問題数上の割合である。配点を考えれば,発音・アクセントはほとんどの場合1点~3点で,記述・論述問題と比べればかなり低い。2008年度の1.7%という数字は,配点ペースでみれば,0コンマ数パーセントのはずである。

早慶上智やMARCHレベルの大学では,発音・アクセント問題はほとんど出題されていない。たまだまある年のある学部の問題に出ることはあっても,毎年恒例で出題する大学は見かけなくなった。発音・アクセント問題がお好きな数少ない学部のひとつは,中央大学経済学部で,2008年の問題は,こんな感じだ。

アクセントがある母音の発音が同じものを選ぶ。

A widespread notion is that computers, the Internet, bioengineering, and so forth represent a (1) fundamental change in human affairs. These (2) recent inventions are sometimes hailed as a "third (3) Industrial Revolution." (…)

(1) 1 calendar   2 calculate  3 elementary  4 elusive  5 punctual

(2) 1 American  2 century  3 certainly  4 disease  5 athlete

(3) 1 intense  2 interference  3 intellectual  4 interested  5 interruption

中央・経済はなぜか文法系問題が伝統的に好きなようだ。

以前はこのような文章付き問題の形式ではなく,ただの4択問題であった。

 

  発・アク 問題数 発・アク 配点 文強勢 など配点
1979 20 20  
1980 10 20  
1981 11 11  
1982 9 18  
1983 10 20  
1984 6 12 6
1985 5 10 10
1986 6 12 6
1987 5 15 6
1988 4 8 6
1989 5 10 6
1990 5 10 6
1991 5 10 6
1992 8 16 4
1993 8 16 4
1994 8 16 4
1995 6 16 6
1996 5 12 8
1997 4 12 6
1998 4 12 6
1999 4 12 6
2000 4 12 12
2001 2 4 16
2002 2 4 12
2003 2 4 12
2004 2 4 12
2005 2 4 12
2006 2 4 12
2007 5 10 9
2008 5 10 6

こちら(右)はセンター試験(89年までは共通一次試験)のデータ。

すべて200点満点。全問題数は昔は70~80問あったが,今は50問程度になっている。

最初の2年間の発音・アクセント重視(総点の10%)ぶりには驚く。いくらか波があるものの全体的には,比重は低下しつつある。ただし,この2年はちょっと盛り返してますね(配点では5%)。2006年からリスニングが導入されていて,そのころは「発音・アクセント問題は消えるかも」といわれていたのだが,翌年からむしろ増えている。リスニング導入で何か反省点があったのか,それとも単なる気まぐれか。上にも述べたが,2問程度では何も測定できないので,少し増やしたということか。

文強勢が減っているが,確かにこちらはリスニングと「かぶる」かもしれない。

ただし,文強勢は,極端に言えば単語の発音・アクセントを間違えて覚えていても解答には影響しない。文強勢は,文の中でどの単語を強く読むべきか,という問題であり,ふつうのアクセント問題は一単語の中のどの母音を強く読むべきかという問題。すごく大事なことではあるが,今回のテーマとは異なっている。

 

発音・アクセントの勉強は?

さて,受験生からみると,発音・アクセント問題問題はどう扱うべきか。

発音・アクセントの勉強にどの程度のエネルギーや時間を傾けるべきか。

 

簡単に言うと,発音・アクセントはだいじ,でも問題として練習する必要はほとんどない,ということだ。

まずふつうに単語を覚える時にできるだけ声に出して,正確な発音で覚えようとすること。すでにどこかにも書いたが,発音できない単語は覚えられない。「僕は単語は覚えてるけど,ちゃんと発音するのは苦手」という人もいるかもしれないが,そういう人は実は自己流の言い方(=発音)で覚えているというにすぎない。どうせ言い方を覚えるなら,正確に覚えた方がいいに決まっている。

覚える時は,音声教材があればそれをまねすればよいが,なければ発音記号を読めるようになる必要がある。

発音記号 – おおざっぱに理解しよう

 

こうして,ふだんの単語学習の際に地道に覚えおけば,それ以上のことはほとんど必要ないだろう。

いちおう自分の受ける大学で出るのかどうかチェックして,どうも不安だったらそこではじめて対策の必要が出てくる。そうでないのなら,特に対策は必要ない。

単語自体はほっておけば意味をどんどん忘れてしまうから,何度もチェックしなければならない。そのついでにもう一度発音もチェックしておこう。単語集には「発音注意」とか「類音」とかのマークがついているものもある。そういう単語は発音を意識して重点的にチェックする必要がある。

 

 

 

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by rickie | Posted in その他(高校生向け), 勉強法の勉強 | No Comments »

VOA — Special English  英語学習情報 [全レベル向け]

9月
2008
17
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今回は,リスニングのマテリアルとしてどのレベルにも対応できるインターネット・ラジオ放送のVOA Special English を取り上げます。

 

VOA — Special English とは

説明しなくてもご存知の方も多いでしょう。

VOA (Voice of America) というラジオ局は,民営が当たり前のアメリカでは珍しい国営の短波放送として半世紀以上前にスタートしました。英語だけでなく,第2次大戦中は日本語やドイツ語で,冷戦期にはロシア語などでも放送されたという事実からわかるとおり,もともと旧共産圏などの仮想敵国に向けた,アメリカン・イデオロギーを宣伝するための放送という位置づけの国策放送局です。そういう政治的背景はありましたが(今だってあるでしょう),内容がゴリゴリの「アメリカ万歳」一辺倒というわけではありません(アメリカ万歳に終始しないことが,アメリカン・イデオロギーの強み[人によってはイヤミ]でもあります)。現在は,ネット・短波放送両方で配信されています。

Special English はそのVOAの中で,語彙や文法をやさしめに押さえた,ゆっくり発音される英語で世界の英語学習者用に向けて放送しているプログラムで,毎日1, 2 本,3 ~ 5 分程度の短い番組と15分程度の番組を配信しています。

→サイト Voice of America : Special English

iTunes www.voanews.com/specialenglish - VOA Special English (MP3 and Text) - VOA Special English (MP3 and Text)

番組内容は単なる毎日のニュースではなく,テーマ別に分類された情報・ニュース・解説で,

  • 経済ニュース (Economics Report)
  • 教育 (Education Report)
  • 科学 (Science in the News)
  • 健康 (Health Report)
  • 人物伝 (People in America)
  • アメリカ史 (Making of a Nation)

その他,社会・文化などの番組が曜日別に配信されます。テーマが多様(Agriculture Report なんてのもある)なので自分の興味で選べます。トランスクリプト(原稿)もネット上にあります。

 

英語学習の観点では

使い方を工夫すれば高校生(人によっては中学レベル)から上級者まで全レベルで使える教材になりえます。

この番組が,「ちょっとむずかしいな」と思う人は,トランスクリプトを読むことを中心にすえて,音声はその補助として,読んだ後で何度も聴くという順番で学習すればいいでしょう。

逆に「ずいぶんゆっくりだな」と思う人は,完璧に隅から隅まで理解することを心がけたり,シャドウイングの練習教材として使うことをおすすめします。「遅すぎるよ」という人もけっこうたくさんいそうですが,そういう人がほんとうに完全に理解しているかどうかはちょっと疑問です。このスピードで完全に理解できれば,スピードが上がってもかなり理解できているはずです。「遅すぎ」と感じる人には,理解するということがどういうことなのかを誤解している(理解のハードルが低すぎ)場合が多いように感じています。

シャドウイングだって,このスピードで十分なのでは?わたしはたとえば日本語のNHKのニュースだって,ろくにシャドウイングできませんし。

 

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