In accomplishing anything definite a man renounces everything else. (SANTAYANA)

「ひとはこれといった何かを成し遂げる時にはいつも,ほかのすべてのものを断念している」

ジョージ・サンタヤーナ(George Santayana)はスペイン生まれだが,アメリカで育った哲学者。終生スペイン市民権を持っていたという。著述は英語。

この人の本を読んだ(読まされた)のは大学一年の英語の授業でした。それなりに英語には自信を持って大学に入ってきたのですが,先生が開口一番に言ったのは「君たちは英語ができないからね~。」でした。みんなムッとした表情を浮かべるわけですが,その授業で読まされたのがこの Santayana の "Soliloquies in England and Later Soliloquies" (『滞英独語録』という訳だったと思います)です。それがむずかしいの何の。先生,あなたは正しかった。受験英語の訓練なんて,しょせん温室の中での無菌培養みたいなもんだ,と思い知らされました。

上の引用は,"The Life of Reason" から。何かを選ぶということはそれ以外を捨てるということ。大学,専攻,恋愛,職業.... 一つの道を選んで進むことは,それ以外のすべてに目をつぶるということで,それ自体がひとつの才能といっていいのかもしれません。僕のようにあれにもこれにも惹かれてしまい,どれも捨てきれない人間には耳の痛いことばです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。