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「同じくらい~」(ONE POINT at a time : Apr. 05)

4月
2009
5
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= いろいろな as (おまけ) 基本レベル = important

as ~ as … 「・・・と同じくらい~」。

誰でも知っている。以前にも取り上げたことがあるような気がする。でも,最近かなり英語のできる生徒の質問を受けて,「あっ,そういう誤解をしていたんだ」と思い知らされることがあったので,繰り返しになるかもしれないけれど,取り上げることにする。

 

as ~ as …  というのは中学校で習うレベルのポイント。誰でも知っているのに,でも案外まちがえる。なぜか。

おそらくas ~ as … 全体をワンセットの公式として覚えているが,全体で覚えているためにかえって前後とのつながりを見失ってしまうのだと思う。同じワンセットの公式でも so ~ that はあまり間違えない。so はこれ以外にもよく出てくる副詞だし,that も接続詞としてはポピュラーなのでそれぞれの働きが見えやすい。

生徒の疑問が出たのは,こんな感じの文だ。

 

Those who only care about the speed of reading have as little idea of what reading is all about as participants in a speed-eating contest can tell what the food tastes like.

「読書スピードしか気にしない人が読書の何たるかがわかっていないのは,早食い競争の参加者がその食べ物の味がどんなものなのかがわからないのと同様である。」

 

結論から先に言うと,as ~ as … において重要なのは,2つの as そのものではなく, 2つの as にはさまれた部分がどのような働きをしているのかだ。

上の文では,Those who … have little idea of ~ 「・・・の人々は~がほとんどわかっていない」が中心部で,「どのくらいわかっていないかというと・・・・・と同じくらいだ」と言いたいわけだ。二つの as にはさまれた little idea が have の目的語になっている。それを as ~ as … で囲うことによって,「・・・と同じくらい」と表現している。as ~ as … に気を取られて,中心が little idea が目的語であることを見失ってはいけない。

何度か触れたことだが,as ~ as … の1つめの as は「同じくらい」という意味の副詞,2つめの as は「・・・と」に当たる接続詞(時に関係代名詞)だ。「・・・と」の部分が不要なら(例:「彼も同じくらいの年齢だ」),2つめの as 以下を省略して,He is as tall. と言える。

中心部から逆に組み上げていくと,

He is tall. 「彼は背が高い」 → He is as tall. 「彼は同じくらい背が高い」 → He is as tall as she. 「彼は彼女と同じくらい背が高い」

となる。

 

as ~ as … 構文となんとなく似ていると思ってしまうかもしれない構文に,As ….. , so ~ 「・・・と同じように,~」という構文があるが,ぜんぜん違うものだ。この as は接続詞なので,後ろには S + V の完全文が来る。「同じくらい」という副詞の as は直後に必ず 形容詞・副詞(相当語句)が来る。

 

誤解は,文中の働きを考えずに,ただなんとなく日本語訳だけを覚えていることから生じる。「と同じように」と「同じくらい」は,日本語でもぜんぜん違うのだけれど,「同じ」に気を取られるとなんか似てるのかな,と思ってしまう。品詞に気をつける習慣をつけたい。

 

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by rickie | Posted in 英語ワンポイント | No Comments »

意味がたくさんありすぎる! その2 (ONE POINT at a time : Mar. 24)

3月
2009
24
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= いろいろな as (その2)=

前回につづいて,as のはなし。前回は総論と接続詞のasで終わりました。

ということは,関係代名詞,前置詞,副詞 が残っています。

 

関係代名詞の as

関係代名詞の as は大きく分けて2つに別れますが,2つめはあまり品詞を気にしなくてもいいもの,1つめはそこそこだいじなものです。繰り返しますが,関係代名詞かどうかの識別は,《関係代名詞+不完全文》になっているかどうかです。つまり,as の後ろに動詞があって as節を作っているのに SかOかCかのどれかが欠けていれば,そのasは関係代名詞[1] だということです。

 

1. 「・・・ことだが」 (主節に対するコメント付加)important

as is often the case with ~ 「~にはよくあることだが」 という表現はよく入試問題で使われる熟語です。これをすでに知っていれば話はかんたん。この as が関係代名詞です。as is well known 「よく知られていることだが」, as was expected 「予想されていたことだが」などのように, as + 不完全文(上の3つではすべて主語が欠けている。つまり as が主語の働きをしている。)になっています。訳は「・・・ことだが」という形で問題に出てくることが多いですが,「・・・ように」と訳したって何の問題もありません。

As was expected, he has turned out to be a skillful surgeon. 予想されていたことだが(予想どおり),彼は有能な外科医になった。

この例文のように,関係代名詞は主節(ここでは he has 以下)の中に含まれず,主節の前や後ろに置かれ,多くの場合カンマで区切られています。

関係代名詞はふつう先行詞があるとされていますが,この場合の先行詞は何でしょうか?ふつう,「この種の関係代名詞の as の先行詞は,主節の意味内容である」ということになっています。つまりこの as はwas expected の主語の働きなのですが,じゃあ「何が予想されていたのか」というと,「彼が有能な外科医になること」が予想されていたわけですから,その「彼が有能な外科医になること」=主節の内容ということになります。わかりにくいですか?当然です。たいして重要なことではありません(こういうのを出題する大学もあるのですが,それは問題が悪い!)。理解してほしいのは,この as 節は主節にコメントを付け加えるためのものだ,ということだけです。「彼は有能な外科医になったよね,まあそれって予想はされていたことだけどさ。」

 

2. 「・・・と」「・・・ような」 (the same ~ as, such ~ as, as ~ as )

the same A as …. 「….と同じA」  such A as …. 「….のようなA」

as ~ as ….  「….と同じくらい~」 の as を関係代名詞と呼ぶことがあります。as の後ろが不完全文の場合です。以上,終わり。((これらの as はもともとは接続詞(as ~ as や the same ~ as の場合)だったり,前置詞だったりします。後ろに動詞があるのに不完全文だと,関係代名詞としか呼びようがないのでそう呼んでいるということです。でもそれは,品詞分類するとどうなるか,という問題であって,意味を理解しておけばいいだけです。))

 

前置詞の as

後ろに動詞がなく, as + 名詞 になっている時は前置詞の as で,ほとんどの場合 「~として」と訳します。他の as との識別さえつけば,いちばん簡単です。

 

副詞の as

as + 形容詞 or 副詞 がセットになっていれば,副詞の as です。意味は「同じくらい~」。 as ~ as … 構文のひとつめの as がこれです。ふたつ目の as 以下は場合によっては省略可能です。

You know he is 185 cm, but she is as tall. 「彼女も同じくらいの身長だよ。」

 

 

問題 1

次の文の as と同じ用法のものをイ~ホから一つ選べ。(獨協大)
Do in Rome as the Romans do.
イ. I found the same watch as he had often shown me.
ロ. As is often the case with him, he is absent today.
ハ. She told us stories, as we walked along.
ニ. The girl’s father allowed her to do as she liked.
ホ. This is the English language as it is spoken in London.

← 【 答 1 】

 

問題 2

下線部(7)と同じ用法の’as’を次の(イ)~(ニ)の中から1つ選び,その記号を解答欄にマークしなさい。(学習院)

Although Rodin’s works were criticized when he first began working, (7)as time went on French people began to like his statues very much.
(イ)  As she had been up since 3 am, she was very tired.
(ロ)  As the sun rose, the fog gradually disappeared.
(ハ)  I am returning your letter as requested.
(ニ)  We were sitting, as I remember, in an Italian restaurant.

← 【 答 2 】

 

問題 3

下線部(ア)と(イ)のそれぞれの"as"と同じ用法の"as"を含む文を1~5の中から1つずつ選びなさい。 (慶應大・理工 改題)

The term "speculation" has acquired a *pejorative meaning among some scientists. Describing someone’s ideas (ア)as "mere speculation" is often considered insulting.

*pejorative:軽蔑的な

———————————————————

The most basic questions about the human mind ― How do we recognize faces? Why do we cry? Why do we laugh? Why do we dream? Why do we enjoy music and art? ― remain unanswered, (イ)as does the really big question: What is consciousness?

 

  1. She is looking for a man who accepts her as she is.
  2. We had completely misjudged the situation, as we later discovered.
  3. Try as she would, she could never bring back to mind a word of what he had said.
  4. We regard him as the best doctor here.
  5. I can speak English as well.

← 【 答 3 】

 


  1. 「関係代名詞」ということばについて: 「関係代名詞」を定義すると代名詞でありながら,「関係」させる働きも持つもの,ということです。「代名詞」は,文中で必ず主語か目的語(前置詞の目的語も含む)か補語になるという性質を持ちます。また「関係させる」というのはその部分だけで独立した文にはなっておらず,前や後ろとつながっている,ということです。かんたんな 例を挙げて見ましょう。 
    The book that I read yesterday is "Kokoro." 「私が昨日読んだ本は『こころ』です。 」
    The people who didn’t go there yesterday missed a fantastic experience.  「昨日あそこにいかなかった人は,すばらしい経験をのがしてしまったことになる。」
    という文において考えると,that I read yesterday やwho didn’t go there yesterday だけでは文になっていません。前のthe bookと関係づけられています。しかも,that 自体はその節の動詞readの目的語にもなっています。そして,that 自体がreadの目的語なのだから,thatの後ろでは目的語が欠けている,つまり不完全文になっているわけです。
    目的語などになる(つまり名詞・代名詞の働きを持つ)+前後と関係させる働きを持つ=関係代名詞 なわけです。 [▲ 戻る]

 

 

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by rickie | Posted in 英語ワンポイント | No Comments »

意味がたくさんありすぎる! (ONE POINT at a time : Mar. 19)

3月
2009
19
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= いろいろな as (その1)=

今回は,標準的高校生レベルです。つまり,あんまりむずかしくない(ハズ)。

いろんなところで見かける as ですが,いちばん基本レベルとしては,その as の品詞は何かを見分けられるようにしてください。主なものは,1. 従位接続詞 2. 前置詞 3. 関係代名詞 4. 副詞 の4つです。1 と 3 は,その中でさらにいくつかに分類できますが,その前にこの4つのどれなのかを指摘できるようにすることが先決です。意味から考えるのではなく,どのように前後とつながっているかで品詞を判断します。

  1. 従位接続詞の as ― 後ろには, S + V の完全な文が来ます。
  2. 関係代名詞の as ― 後ろには不完全な文が来ます。
  3. 前置詞の as ― 後ろには,名詞が来ます。
  4. 副詞の as ― 後ろには,形容詞か副詞が来ます。

そして,それぞれの意味は,

A. 従位接続詞のばあい

  1. 「・・・ので」 (理由)
  2. 「・・・時,・・・すると,・・・しながら」 (時・同時性)
  3. 「・・・ように,・・・と同じように」 (様態)
  4. 「・・・するにつれて」 (比例)
  5. 「・・・と」 (as ~ as の後ろのas)
  6. 「・・・けれども」 (譲歩)
  7. 「・・・限りでの」(名詞の限定)

B. 関係代名詞のばあい

  1. 「・・・ことだが」 (主節に対するコメント追加)
  2. 「・・・と」(the same ~ as) 「・・・ような」 (such ~ as)

C. 前置詞のばあい

  • 「・・・として」

D. 副詞のばあい

  • 「同じくらい・・・」

 

接続詞の as か関係代名詞の as か

1 従位接続詞(後ろは完全文)と 2 関係代名詞(後ろは不完全文)が区別しにくいかもしれません。

完全文とは,SとかVとかOとかCとか,必要なものは全部そろっている文,不完全文とはSかOかCのどれかが欠けている文です。たとえば,as he knows everything about it ならば,as のうしろはS(=he), V(=knows), O(=everything) がすべてそろっていて完全文,as is known ならば,as の後ろは V(=is known) だけしかないので,Sが欠けている不完全文ということになります。

また,完全文なのか不完全文なのか判別しにくい場合があって,それは as の後ろには S + V はあるのだけれど,O (つまり,「~を」の部分)が欠けているのかいないのかわかりにくい時です。Oが必要な動詞を他動詞,不要な動詞を自動詞と呼ぶことは知っていると思いますが,他動詞なのにOがなければ「欠けている」と判断することになります。つまり,その動詞が自動詞か他動詞か知らないと判別できないわけです。たとえば,as you know という場合はyou knowは完全文でしょうか,不完全文でしょうか。じつはこれはちょっと微妙で,まあどっちでもいいでしょう。意味も「あなたも知っているように」と「あなたもご存知のことだが」とではたいして違いません。

 

接続詞の as の意味の識別

as + 完全文 ならば,as は従位接続詞(whenとかifとかbecauseとかと同じタイプの接続詞)です。でも,意味がいっぱいあるんですよね。慣れないうちは,読みながら片っ端から意味を当てはめて,どれがいちばんスッキリ読めるかを考えてください。なかなか苦労するはずですが,慣れてくるとイッパツで決められるようになります。そのセンスを養うのがだいじです。

逆に書く時には,as をあまり使わない方が安全かもしれません。いろんな意味があるので,誤解されやすいからです。

1. 「・・・ので」(理由を表す)

理由を表す点では,同じく従位接続詞である because や since と似ています。ただし,

  • やや固い表現になり,その点で他の2つとは異なる
  • 理由は理由でも,聞き手・読み手も知っている理由を表し,その点で because とは異なる

の2点が注意です。「聞き手・読み手も知っている」(旧情報といいます)理由というのは,たとえば As it rained yesterday, と言うと「昨日は雨だったので」という意味ですが,気持ち的には「ほら,きのう雨だったでしょ,だから・・・」を少し固くした感じになるということです。「エジプトの砂漠では昨日5年ぶりに雨が降ったために」のような,知らない人に教えてあげる感じの重たい理由だと because が必要です。

英語では,旧情報は文の前の方,新情報は文の後ろの方に置く傾向があります。理由の as は旧情報なので,As … が文頭に来ることが多くなります。でも,後ろに来ることもあるのですが。

2. 「・・・時,・・・すると,・・・しながら」 (時・同時性を表す)

when や while に近いのですが,

  • けっこう幅広くばくぜんとした時を表せる
  • 主節と同時に行われたことを示す時に使われがちなので「・・・と」「・・・ながら」という訳がピッタリすることがある

というあたりが特徴です。主節と同時のことを表すので,「~してから,・・・した」というように時間にズレがある時には使いません(when なら使える場合もある)。

また,この as の後ろに 主語+be動詞が来る時,その主語が主節の主語と同じなら,主語+be動詞を省略することがあります。 as he was a child 「子どもの頃」は,as a child となります。

3. 「・・・ように,・・・と同じように」 (様態を表す)

主節の内容と as 節の内容の間には,何か類似関係,並行関係,比喩関係が存在していることを示します。主節とas節の内容が似ていたり,たとえになっていたりしたら,この意味ではないかと疑います。

Teachers sometimes make mistakes as students often do . 「学生がよく間違えをするのと同じように,教師だって時々間違えるのだ」

この場合,「教師が時々間違える」と「学生はしばしば間違える」が似ている関係になります。これをもっとはっきり述べるのが,

Just as ….. ,  so ~. 「・・・とちょうど同じように,~」(・・・と~はどちらもS+Vの完全文。この場合のsoは「そのように」という意味だが,訳さなくていい)

という公式です。

「まるで~のように」 as if ~ という表現の中の as も,もともとこの意味から来ています。

4. 「・・・するにつれて」 (比例関係を表す)

as の後ろが x, 主節が y とすると,y = f(x) つまり,x が変化するにつれてy も変化していくことを示します。当然 x の部分には,変化の表現,移行の表現,比較級を用いた表現などが来ます。

As he grew older, he became more and more obstinate. 「彼は年をとるにつれ,だんだん頑固になっていった」

grew も became も変化だし,比較級も使われていて,この as の典型的用法です。比較的見破りやすい as です。

5. as ~ as … 構文「・・・と同じくらい~」の後ろの as

前の as はあとで出てくる副詞の as です。 後ろの方は,「・・・と同じくらい」の中の「・・・と」の部分に当たります。as ~ as … ですから,これも見破りやすいでしょう。

この as も接続詞なのですが,後ろの文では省略が起きやすいので,その点では他の接続詞のasとは違っています。She is as tall as he. というのは,長く書くと She is as tall as he is. と言ってもいいわけです(*She is as tall as he is tall. とは言いません)。

6. 「・・・けれども」 (譲歩を表す)

多くの場合,S+V+C の文で使うのですが,語順に特徴があって,

     C as S + V   「S+V+C なのだけれど」

という形に必ずなります。

Kind as he was, there was something strange with him. 「彼は優しいことは優しいのだが,どこか変なところがある人だ」

Kind as he was  =  Though he was kind ということになります。

C のところに名詞が来る時は,無冠詞名詞(a や the がつかない名詞)にします。

King as he was = Though he was a king  というわけです。

S + V + C 以外で使う場合もあります。

Much as S + V  =  Though S + V

Try as S may(will)  「(どんなに)努力しても」

などは,熟語と考えてしまっていいでしょう。

また,文頭にもうひとつ as を置いて,As kind as he was のようにすることもあります。意味は同じです。

7. 「・・・限りでの+(名詞)」「・・・ような+(名詞)」「・・・+(名詞)」(名詞を限定する)

たとえば, the earth as we know it 「わたしたちの知る限りでの地球」「わたしたちの知っている地球」というような使い方で,直前の名詞にかかるという点で他とはかなり違っています。名詞にかかるので,まるで関係代名詞のような働きです。事実,「わたしたちの知っている地球」というのは the earth that we know とほとんど同じことです。でも関係代名詞なら後ろは不完全文,接続詞なら完全文のはずで,ここは we know it はitがあるので完全文です。

(つづく)

 

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by rickie | Posted in 英語ワンポイント | No Comments »

ガンへの道をスパスパと (ONE POINT at a time : Mar. 12)

3月
2009
12
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= 動詞 + one’s way =

今回のポイントは単純で,「熟語です」のひとことで片づけてもいいのだけれど,「生産性がある」熟語,つまり話し手・筆者が自分でそのパターンを使って新しい熟語を作り出すこともできるような熟語です。

動詞 + one’s way + 方向を表す副詞句 「Vして,・・・へと進む,向かう」

これだけ。

このタイプでいちばん無色に近いのが,

make one’s way to[toward] ~ 「~へ進む」

という熟語です。

I managed to make my way to the counter. 「なんとかカウンターのところまで進んだ。」

さらに,この熟語の make のところを他の動詞に変えると「Vして[しながら]進む」というように,「進む」という意味を保ちつつ,ニュアンスが少し変わる熟語を作り出せます。たとえば,push one’s way だと「(人を)押し分けながら進む」, grope (手探りする)を使えば, grope one’s way 「手探りで進む」となります。

COBUILD 英英辞典での説明は,こんなかんじです。

You use way in expressions such as push your way, work your way, or eat your way, followed by a prepositional phrase or adverb, in order to indicate movement, progress, or force as well as the action described by the verb.

「push your way, work your way, eat your way のような表現と,それにつづいて前置詞句や副詞を置けば,その動詞で表される行動とともに,運動,進行,無理やりの前進などを示すために使うことができる」

自分で造語することも可能なほどいろいろな動詞と組み合わせることができます。「進む」を出世・成功などの比喩的な意味で使うことも多いようです。「ジーニアス大英和辞典」に載っている例では,

  • elbow [shoulder, thread, wheel] one’s way 「ひじで押して[肩で押して,縫うように,車で]進む
  • struggle [force, push, thrust] one’s way  「もがくように[押して]進む」
  • pick [work, labor] one’s way   「用心して[骨折って]進む」
  • steal one’s way 「こっそりと進む」
  • muscle one’s way   「強引に押し進む,強引に割り込む」
  • feel [grope] one’s way in the dark   「暗がりの中を手探りして進む」
  • laugh one’s way through life 「笑って暮らす」
  • study one’s way to academic fame 「研究で学問上の名声を博する」

どれも way には必ず所有格が前につくことに注意してください。たとえば, make one’s way は「進む」ですが, make way (for ~) だと,「(~に)道を譲る」の意味です。他人に道を作ってあげる,ということになります。

【 問題 】

1. かっこ内に入れるのに適切なものを選びなさい。

They (      ) the crowd and onto the train. (湘南工科大)
  1.pushed their way through     2.pushed through their way

  3.pushed their through way     4.pushed way through their

 

2. 日本語の意味になるように,かっこ内に1語入れなさい。(学習院)
彼は人ごみの中を押し分けて進んだ。
He elbowed his (               ) through the crowd.

 

3. 下のうちから適切なものを選び,語形を変化させてかっこ内に入れなさい。
He (               ) his way up the political ladder to the highest position in the land. (立教大)
   close      escape     finish   give     live     make

 

← 【 答 】

 

むかし, Smokers are puffing their way to cancerous death. という表現に出会ったことがあります。「喫煙者は,スパスパと癌で死に至る道を歩んでいる」 ( puff は「(息や煙を)出す,吹く,プカプカやる」)

うまい表現だなぁー。そうつぶやきながら,感心していつものように手元のタバコに火をつけました。

 

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by rickie | Posted in 英語ワンポイント | No Comments »

un のつく話   (ONE POINT at a time : Mar. 09)

3月
2009
4
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= 接頭辞 un  =

ジョージ・オーウェル(George Orwell) の小説 Nineteen Eighty-Four (1984) は,ユートピア(Utopia)の反対に,すべてが悪夢のような社会であるディストピア(dystopia)を描いた作品です。Big Brother と呼ばれる,いるのかいないのかよくわからない独裁者に支配され,国民の行動はすべてモニターされ,もちろん言論・思想は完全に統制されている社会なのですが,言語(舞台はイギリスなので英語)も人工的に「改良」されていて,この新言語はEnglishではなく, Newspeak と呼ばれています。ことばからすべての曖昧性を廃し,むだをなくし,そもそもこの言語を使って考えると Big Brother にさからうような思考ができないような言語をめざしています。ニュアンスなどというものが入り込む余地のない言語で,語彙も制限・「改良」されていて,たとえば great という単語が廃止され代わりに plusgood (good+ ってこと), excellent は doubleplusgood (good++ ってこと)になり,逆に bad は ungood ということばになります。

 

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さて,きょうの話はこの un という接頭辞です。

接頭辞とは,もとの単語(語基とか語根とよばれます)の前にくっつけて新しい単語(複合語)を作るための要素です。日本語でも「可能」(語基)の前に「不」(接頭辞)をつけて,「不可能」という単語が作れます。ちなみに,おしりにくっつくのは接尾辞と呼ばれます。「可能性」の「性」のようなやつ。

un- という接頭辞は「打ち消し」を表す,というのはけっこう有名でしょう。日本語の「不」(「不可能」),「非」(「非常識」),「無」(「無意識」)などと似ています。ただし,un- には異なる二つの un- があるので要注意です。

  1. un + 形容詞・分詞 「~でない」という否定の意味をあらわす [出来上がった単語も形容詞]
    例) unable, unkind, uncertain, unprecedented(前例のない) (ungood ということばはオーウェルの造語)
  2. un + 動詞 もとの動詞と逆方向の動作をあらわす。「~したものを~しない状態に戻す」 [出来上がった単語も動詞]

un1 はわかりやすいと思います。

ただし,否定したければどんな形容詞でも un をつければいいというわけではありません。in(im,il,ir)を使うもの(incapable, impossible, illegal, irregular)やdisを使うもの(dishonest)もあります。もとの形容詞が -ful で終わっていれば,un- ではなく接尾辞 -less を使います。でも in や dis はラテン語系・フランス語系の単語につくので,使い道はunよりも狭く,新しく生まれる単語を否定する時はunが使われることが多くなります。

un2 について解説しておきましょう。

たとえば,fold という動詞は「折りたたむ」という意味ですが,これに un- をつけて unfold にすると「折りたたまない」という意味にな...らなくて,「(折りたたんであるものを)広げる・開く」という意味になります。learn 「学ぶ」に対して,unlearn は「(学んだことを意図的に)忘れる」という意味です(forget とは違って,「わざとがんばって忘れる」こと)。

つまり, V + O 「OをVする」に対して un2 つきV + O は「OをVされる前の状態に戻す」ということです。

  • fold  開いた状態のものを折りたたんだ状態にする 「折りたたむ」
  • unfold 折りたたんだ状態のものを開いた状態にする 「広げる」

 

  • wrap ラッピングしてない状態をラッピングした状態にする 「包む」
  • unwrap ラッピングした状態のものを,ラッピングしていない状態にする 「包みをひらく,ほどく」

 

  • do + O   O(たとえば何かの作業)をしてない状態から,された状態にする 「する」
  • undo + O   Oがなされた状態のものを,なされてない状態にする 「元に戻す」

その他,undress 「服を脱がす」,  unlock 「解錠する」, untie 「結んである(tie)ものをほどく」などいろいろありますが,いちいち覚えようとしなくても,理屈がわかれば推測できるでしょう。

《un2 つき動詞》はこういう意味を持つことから,使える動詞が限られています。まず,他動詞であること,そしてその動作をする前とした後で状態がはっきり異なっていること,です。たとえば *unsee という動詞はありません。何かを見たからといって,目的語に変化は起きないからです。変化が起きなければ「元に戻す」こともできません。

 

さて,以上の2つの un- はun1 は形容詞・分詞につき,un2 は動詞につくわけですから,まったく違うものなのですが,紛らわしくなる場合があります。どんな場合でしょうか?

そうです,《un2 つき動詞》が過去分詞になった時です。たとえば,

unlocked は,《un1 つき分詞》と考えれば「鍵がかかっていない」状態を表し,《un2 つき動詞の過去分詞》と考えれば,have unlocked 「解錠してしまった」のようになります。

  • He left his homework undone. 「彼は宿題をまだやってない」(宿題をなされていないままにする)《un1 つき過去分詞》
  • What’s done cannot be undone. 「後悔先に立たず」(されてしまったことは元に戻せない)《un2 つき動詞の過去分詞》

結局,前後関係で区別するしかなさそうです。

 

この un は生産性が高く(つまり,単語を新造する時にも使える),だからこそオーウェルの小説でも ungood というありもしない単語を使っても理解はできるわけです。

単語は新たに作って,それが広まっていくということはありますが,言語を特定の意図を持って作ったからといって,それがもとの意図通りに使われ広まることはまずありません。「1984」の世界が単語からあいまいさと非効率性を排除することに成功したとしても,それらが使われているうちに1つ1つの単語に新しいあいまいさがまとわりついていき,「非効率的」になっていくでしょう。あいまいで非効率的であることで,ことばの自由,ことばという自由が生まれるのだと思います。

 

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by rickie | Posted in 英語ワンポイント | No Comments »

自由英作文のためのいろいろな表現 2

2月
2009
6
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昨日のつづきです。

即席でそれなりの答案を作る方法について『パターンで書く自由英作文 【合格最低ラインを狙う】』をまとめましたが,そこで触れたパターンで使う小道具がこれです。ばらばらの文の羅列を,まとまった論理的構築物にするためには,どうしててもこうした小道具が不可欠です。

 

「第一に・・・,第二に・・・」 ― ポイントを列挙する

  • First, ・・・・. Second, ・・・・. 「・・・・」の部分は,いくつもの文からなる長い論述でもいいし,単語だけの短い列挙でもOK。
  • Firstly, ・・・・. Secondly, ・・・・. 上と同じだけれど,こちらの方が硬い表現だと言われます。

序数(first, second)を使うと,最初からいくつのポイントを述べるかが決まっているようで,頭良さそうだけど少し堅苦しいと感じる場合は,次のように「まず」→「その上さらに」という展開も考えられます。

  • To begin with, ・・・. / First of all, ・・・. / For a start, ・・・. 「まず第一に」
  • Moreover, ・・・. / Furthermore, ・・・. 「その上」「さらに」 これが「第二に」の代わりに使えます。これらと同じ意味を持つものに, besides / in addition がありますが,この2つは「第二に」というよりは「おまけとして言っておくと」というようなやや軽い響きがあります。(さらに弱い「どうでもいいけどついでに言っておくと」という感じなのが for that matter)

上を組み合わせて,To begin with, ・・・ → Moreover, ・・・ という流れになります。

もう少し自由にまとめたければ,There is one problem, which ・・・. And another problem is that ・・・. のような,one … another … を組み合わせて使う方法もあります。

 

「確かに~だが」 ― 譲歩できるところまで譲歩し,その分だけ後の主張を強調する

  • It is true that ・・, but ~     「なるほど・・・だが,~」
  • ・・・ may ・・・, but ~       「・・・かもしれないが,~」
  • ・・・ certainly ・・・, but ~      「 確かに・・・だが,~」
  • ・・・ of course ・・・, but ~     「  もちろん・・・だが,~」
  • ・・・ indeed ・・・, but ~      「 確かに・・・だが,~」
  • ・・・ no doubt ・・・, but ~      「 確かに・・・だが,~」

これらにおいて,前半は but 以下を言うための布石にすぎません。「彼らの言ってることも・・・だし,わかるよ。わかるけど,やっぱり~」という感じ。当然,重点は後半にあります。but を使う代わりに,however を使ったり,前半の最初に Though を使う方法もあります。

 

「しかしながら」 ― 逆接語はその後が強くなる

  • But     「しかし」
  • Yet     「しかしながら、それでも」(文頭)
  • Still     「やはり」(文頭)
  • however     「しかしながら」
  • nevertheless     「それにもかかわらず」

but, yet, still の3つは等位接続詞(yet は and yet,still はbut still という副詞的用法も )で,後には S + V を伴います。それに対し下の3つは副詞(句)なので,文中での位置は比較的自由です。

〇 I made a serious mistake, but she knows about it.

☓ I made a serious mistake, however, she knows about it.

〇 I made a serious mistake. However, she knows about it.

〇 I made a serious mistake. She, however, knows about it.

 

「その一方,それに対し」 ― 対比・対照のパターン

  • on the other hand     「他方で,その一方」
  • in contrast, 「それとは対照的に」
  • ・・・, while ~     「・・・,その一方~」
  • ・・・, whereas ~     「・・・,その一方~」

上の二つは副詞句。ピリオドで切れた前の文とこれ以下の文を対比します。下の二つは接続詞なので, S + V ・・・, while S + V ~ のように文と文をカンマ+ while でつなぎます。

 

「たとえば」 ― 例を挙げる

  • Take ~ for example. 「~を例に挙げて(考えて)みよう」
  • for instance     「例えば」
  • for example     「例えば」
  • ・・・, say, ~     「・・・,例えば,~」
  • such as …     「・・・のような」
  • to name just a few. 「ほんの二,三挙げると」

Take ~ for example[as an example]. は「~の例を挙げて論じてみよう」という感じなので,そのあとでその例についてじっくり書かなければなりません。

say や such as は,その後にふつう名詞が来ます。

to name just a few は, Modern cities have a lot of major problems; about crimes, overpopulation, many kinds of pollution, to name just a few. のように使います。

 

 

 

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自由英作文のためのいろいろな表現1

2月
2009
4
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『自由英作文のための表現集』をこのサイトの「ページ」の方で計画中なのですが,ちょっと時間がかかりそうなので,こちらに草稿段階のものを載せることにしました。読解の手がかりとしてのつなぎ言葉を扱った Discourse Markers (指標語)というページもあります。

 

「・・・だと思う」 ― 意見をそのまま自分の考えとして提示する

「思う」「考える」をいつも I think で書くのは芸がないし,いちいち「・・・だと思う」と言う必要もない。言い切ってしまってもかまわないから,以下のものを使わない手もある。

  • I think that  S + V これがいちばん当たり前だけど,多用しないこと
  • I guess S + V, I believe S + V これらは I think とほぼ同じように使える
  • I am sure (that) S + V 「きっと・・・だと思う」というやや強めの表現
  • I cannot help thinking S + V 「・・・だと考えざるをえない」 なぜそれしか「考えの選択肢」がないのかの理由も述べておかないとまずいでしょう
  • I have to say that S + V 「・・・だと言わねばならない」 これも強いですね
  • It seems to me that S + V 「・・・ように思える」 逆にこれは弱め。 I seem … ではなく,形式主語を用いることに注意

 

「・・・だそうだ」 ― 伝聞・人から聞いたこと

もちろん, A scholar says … 「ある学者は・・・だと言っている」とか, I once read a newspaper article, which said … 「ある新聞記事を読んだことがあるのだが,それは・・・だと言っていた」というような書き方もアリです。

  • I hear S + V 「・・・だそうだ」 実際に聞いたのは過去でも,現在形を用いることに注意。特定の人に聞いたことというより,世間で言われていること
  • according to ~ 「~によれば」 これはおなじみでしょう。これを使う時は,S + say などを使う必要はない。つまり,☓ According to him, he says …
  • I was told that S + V 「・・・だと聞いた(ことがある)」 こちらは特定の人に聞いたこと。直訳では,「・・・と言われた」。誰に聞いたかも言いたければ, I was told by one of my teachers that … のようになる
  • We often hear it said that S + V 「しばしば・・・と言われるのを耳にする」 形式目的語を用いた表現。当然,世間でよく言われていることや決まり文句などを後にもってくる

 

「言い換えると」「要するに」 ― 同じ内容を,別の言葉で言い換える時

会話では, I mean をつなぎ言葉的に使って,"…, I mean, ~" 「・・・,つまり,~」が便利ですが,書き言葉では次のようになります。

  • In other words, … 「言い換えると,・・・」
  • to put it another way, … 「言い換えると,・・・」
  • By that, I mean … 「その言葉でわたしが言いたいのは,・・・」
  • that is (to say), … 「すなわち,つまり・・・」

これらを使わずに,コロン(:)でつなげる手もあります。There still remains an important issue: how we should spend the money. 「まだ重要な問題が残っている,つまり,いかにその金を使うべきかである」

言い換えは言い換えでも,前言を要約した言い換えは,

  • in short, … 「要するに」 いちばん簡単な表現
  • to make a long story short 「要するに」 直訳すると「長い話を短くすると」
  • to sum up 「要約すると」

この要約を最終部で行えば,次の,結論を導入する表現になります。

 

「結論として」 ― 最終的結論を述べる

最初にすでに同じことを言ってあれば,最後の部分に結論は必要ありません。最初でテーマの提示だけしかしていないなら,結論が必要になります。

  • in conclusion 「結論としては」
  • I [We] can conclude that S + V 「・・・と結論づけることができる」
  • I [We] can draw a conclusion that S + V 「・・・という結論を引き出すことができる」 これらは最終パラグラフに書くのがいいでしょう。 can を must にすることもできます。
  • It may be said that S + V 「・・・と言っていいだろう」これは結論以外でも使えますが,結論として使うとかなり弱め,控えめになります。断言を避けたがる日本人向けではありますが。

 

「だから,だとすれば」 ― 論理を一歩前に進める

<原因 → 結果> を述べる表現。「その結果」「だから」「従って」「それゆえに」などのはたらきです。いちばん簡単なのは, so ですね。

  • accordingly, therefore 「だから,したがって,それゆえ」 文頭だけでなく,文中に挿入することも可能
  • hence, thus 語源的な意味は, hence = from here 「ここから(次のことが言える)」, thus = in this way 「このようにして(次のようになる)」 hence は少し硬い文書で使う。
  • as a result 「その結果として」 「その」と訳すけれども the ではなくて a です。
  • for this reason 「この理由のために」 理由が複数あれば for these reasons。 this(these)の代わりに, that(those)も。
  • That’s why S + V 「そういうわけで・・・」 文法でやったと思いますが, That is the reason why S + V のthe reasonが省略されています。直訳は「それが・・・の理由だ」。 That を This にしてもOK。
  • It follows that S + V 「したがって,・・・ということになる」 直訳すると「・・・ということが後に続く」。前文を受けて,前文の論理的帰結として「・・・」が言える,ということ。
  • If so, … 「だとすれば」 直訳すると「もしそうならば」ということ。

 

 

 

 

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センターの発音・アクセント問題に出る単語

12月
2008
6
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センターの発音・アクセント問題に過去に出題された単語を調べてみた。

 

全体的には別のページに載せる予定だが,とりあえずの調査結果報告。

  • 対象は,1979年度の共通一次~2008年度まで(89年のセンター試行試験を含む)
  • 公開されているものに関しては追試も含む
  • 意味が絡む,「同じつづりだが発音の異なる語」問題に出たものはのぞいてある(これも別途掲載予定)
  • 発音アクセント融合問題(アクセント位置の母音の発音)ものぞいてある

最後のは入れてもよかったかな。

 

そのうち,2回以上出題された単語が以下のとおり。

もともと伝統的には,センターは私大で典型的な発音・アクセント問題の常連単語を出さない傾向があった。このリストでも pattern, event のようなアクセント問題頻出語が出てこない(ともに出題回数1回)。逆に案外あれっと思うような語が常連だったりする。

なお,発音が104語,アクセントが101語であった。

 

 

発音問題に2回以上出題された語

出題回数 単語
4 assure
4 scissors
4 shepherd
4 smooth
3 account
3 blood
3 breathe
3 capable
3 chemistry
3 chimney
3 coast
3 glove
3 rough
3 shoot
3 southern
3 triumph
3 weary
3 weight
2 access
2 accuse
2 action
2 advice
2 allow
2 approach
2 blossom
2 bother
2 bowl
2 bullet
2 button
2 character
2 chemical
2 climate
2 cloth
2 collapse
2 confess
2 conquer
2 conquest
2 cousin
2 cupboard
2 danger
2 dear
2 disease
2 fault
2 favorable
2 flour
2 ghost
2 heart
2 hive
2 hood
2 imperial
2 justice
2 liquid
2 loose
2 lose
2 major
2 medicine
2 method
2 myth
2 natural
2 naughty
2 neighbor
2 nevertheless
2 notice
2 palace
2 passion
2 patient
2 pattern
2 pearl
2 permission
2 physics
2 prepare
2 president
2 psychology
2 quiet
2 raw
2 readily
2 receive
2 religion
2 repair
2 route
2 scarcely
2 scenery
2 scholar
2 science
2 seize
2 service
2 sew
2 sincerely
2 soccer
2 stomach
2 stranger
2 succeed
2 theme
2 thought
2 through
2 throw
2 touch
2 tour
2 unique
2 usual
2 vision
2 wander
2 wilderness
2 wooden

アクセント問題に2回以上出題された語

出題回数 単語
4 democracy
4 sensitive
3 accuracy
3 astronomy
3 canal
3 career
3 community
3 competition
3 continue
3 cooperate
3 copper
3 dessert
3 disturbance
3 dolphin
3 festival
3 grammatical
3 image
3 message
3 mysterious
3 occur
3 offer
3 penalty
3 purchase
3 recovery
3 scientific
3 standard
3 success
3 swallow
3 volume
2 accident
2 additional
2 admire
2 adventure
2 advise
2 atmosphere
2 atomic
2 benefit
2 biography
2 ceremony
2 character
2 concentrate
2 connect
2 conquer
2 consent
2 consider
2 control
2 corridor
2 corrupt
2 delicate
2 develop
2 diameter
2 differ
2 economy
2 employment
2 energy
2 entertain
2 envelope
2 environment
2 experiment
2 fundamental
2 government
2 hesitate
2 historical
2 ignorance
2 ignore
2 immigrant
2 indicate
2 insist
2 instrument
2 interpret
2 interview
2 involve
2 journey
2 literature
2 machine
2 manage
2 monument
2 mosquito
2 musician
2 necessity
2 neglect
2 network
2 official
2 ornament
2 parade
2 particular
2 percent
2 permanent
2 philosophy
2 photographer
2 politician
2 prefer
2 pyramid
2 relate
2 remember
2 restaurant
2 satisfy
2 serious
2 suspense
2 technology
2 tunnel

 

 

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いまそこにある there ( ONE POINT at a time 11)

7月
2008
23
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= 存在文 There is ~ その1 =

え~っ,タイトルに意味はありません。

中学校で習う There is ~. There are ~. 「~がある」という表現で使われる there は文法上は副詞で,もともとは「そこに」という意味ですがこの構文では「そこに」という意味はありません...なんてことは知ってますよね。

there や here は副詞なので,主語や目的語にはなれないはずです。たとえば,「ここは東京です」という文は,Here is Tokyo. ではありません。この文は主語が here ではなくて,Tokyo で,たとえば地図を指さした場合の,「ここに東京があります」という意味になります。「ここは東京です」は This is Tokyo. です。ただし, He left there. とか,from there などは使えます。これらは名詞化しているとみなすこともできます。また,「ここが好きです。」というのは,なぜか it を入れて,I like it here. と言います。

さて,There is ~. に話を戻しましょう。

there は主語ではないのですが,しばしば疑似的に主語のような働きをします。特に,there is を不定詞・分詞・動名詞構文に変えるとそれがはっきりします。

  1. I want there to be a copier in the library. 図書館にはコピー機があってほしい。(← There is a copier in the library を私は望む)
    cf. I want him to come. 彼に来てもらいたい。彼が来ることを望む。
  2. It was not necessary for there to be two.  二つある必要はなかった。(← There were two は必要ない)
    cf. It was not necessary for him to come. 彼が来る必要はなかった。
  3. There being no bus service, we had to take a taxi. バスの便がなかったので,タクシーに乗らなければならなかった。(← There are no bus service だったので,)
    cf. It being rainy, we had to take a taxi. 雨が降っていたので,...
  4. I don’t mind there being no flowers in the room. 部屋に花がなくてもかまわない (← There are no flowers in the room を私は気にしない)
    cf. I don’t mind him coming. 彼が来なくてもかまわない。

1, 2 が不定詞,3 が分詞,4 が動名詞の例です。それぞれの cf. (参照)の文と比べてわかるとおり,本来 there の位置には名詞相当語句が来てbe の主語になっているのがふつうのパターン。でもthere は副詞だから主語になれないはずなのに,主語と同じように使われています。もちろんこの場合「そこ」という場所を指す意味はありません。

今回は短いけどここまで。There is の話はまだつづきます。

 

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何を否定しているのか? ( ONE POINT at a time 10)

7月
2008
18
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= 否定の作用域 =

否定の作用域とは,not や no といった否定語が何を否定しているのか文の中のどこからどこまでを否定しているのか(つまりnotが作用している範囲)という問題です。とても大きな問題で,このテーマで専門書がいくつか出ているくらいの深ーいはなしなのですが,実は前回取り上げた部分否定はこの話題の一部とみなすことができます。たとえば,「彼は毎日来る」をもとに否定文を考えてみると,

「彼は毎日来ない」= 「来ないよ,毎日」 (全部否定 『来ない』と言ってるんだから,動詞を否定していて,『毎日』は否定されていない)

「彼は毎日来るわけではない」= 「来るのは,毎日じゃないよ」 (部分否定 『来ない』とは言ってない。『毎日』が否定されている)

を区別しなければならないということでした。

「否定の作用域」というのは,「語否定」と「文否定」というポイントとして取り上げられることもあります。まずは,そこから考えてみましょう。

1. He doesn’t have any idea about it. 「彼はそれについては何もわからない」(文否定)

2. He has no idea about it. 「彼はそれについては何もわからない」(文否定)

1 と 2 は意味は同じですよね。ということは,1 では,not が文全体を否定していますが(文否定),意味が同じということは 2 の no も文全体を否定しているということになります。

  •  no が文中に入るとふつうは文全体が否定される

というのがルールになります。ところが,これは「ふつう」の場合の話で,そうじゃないときもあるからめんどくさい。

a_ilst093.gif

3. In no time, she was fast asleep. 「たちまち彼女はぐっすり寝てしまった」 (語否定)

これは,no があるのに否定文になっていません(「寝てしまった」)。これは,in a few minutes 「2, 3分したら」の in の使い方と同じで,in time 「そのうち,やがて」(← いくらか時間が経ったら), in  no time 「たちまち,あっというまに」(← ゼロ時間が経過したら)という理屈です。ここで注意したいのは,下線のうしろの文が倒置にはなっていないことです。否定の副詞句が文頭に来るとよく倒置になるのですが,これはなっていません。in no time の no は in time 部分だけを否定していて,文否定ではない,つまりこの文は否定文ではないからです。次の文と比較してください。

4. At no time did anyone involved speak to the press. 「当事者は誰も報道陣とは口もきかなかった」 (文否定)

こんどは倒置しています。 anyone involved 「当事者」という S と spoke という V が倒置され, did anyone involved speak になっていますね。文全体が否定される文否定だからです。

これらはそんなに難しく考えなくても,「熟語だから」ですませることもできなくはありません。

in no time 「すぐに,たちまち,あっという間に」

at no time 「決して~ない」

てな具合に覚えておけば問題は生じないでしょう。at no time は「・・・ない」だけど, in no time には「ない」という言葉がつかないということです。

 

でも,次の場合にはそんなに簡単に逃げることはできません。

5. You should not despise a man because he is poorly dressed.

「装いが貧しいからといって人を軽蔑すべきではない。」(= [装いが貧しいから軽蔑する]というのはよくない)

6. You should not go to the country because it is now in a dangerous situation. 「危険な状態なので,その国には行くべきではない。」

太字の not はそれぞれの下線部を否定してます。どちらも文否定ですが,文のどの部分を否定しているかが違うわけです。

  • not … because ~ 構文は二つの意味をもちうる。 1) ~だからといって…というわけではない 2) ~だから,…ない

not A because B は,

1) 「BだからAっていうのは,ないよね」

2) 「Aじゃないのは,Bだからだよね」

の二つの意味を持つことになります。どちらになるのかは全体の意味を考えて決めるしかありません。形では決められないのです。

 

いまのは,not A because B でしたが,一般化すると,

  • 二つの節からなる文を否定すると,二つの節をセットで否定している場合もあるし,前半だけ否定しているばあいもある

ということになります。

たとえば, not A and B は,1) 「AかつBなんてことはない」 2) 「Aではなく,そしてBである」の二つの可能性を持っています。

We don’t think things though and decide to fall in love.

この文の意味はどうなるでしょうか。 think ~ through は「~をじっくり考え抜く」という意味です。

もちろん「わたし達は物事をじっくり考え抜かないで恋をする決心をする」と訳す可能性がないわけではありませんが,みなさん「恋をする決心」ってしたことあります?正しい訳は「わたし達は,物事をじっくり考え抜いて恋する決心をする,なんてことはしない」です。人間は思考(thinking)ではどうにもならない感情に突き動かされて恋をする,とか何とかいう話です。えっ,「似たようなもんじゃないか」って?そういう人は日本語のセンスが足りません。前者は「恋する決心をする」,後者は「恋する決心なんてしない」と言ってるんです!

結局,この文の not は,think things through だけではなく,下線部全体を否定しているということです。そしてそれを見極めるには,前後関係に頼るしかありません。

 

【問題】 下線部を訳せ。(ホントの入試問題は全文訳)

There are always at least two games taking place during a tennis match: the one on the court and the one in your head. There’s not an experienced player alive who hasn’t practically won the game on the tennis surface only to lose it in his head and in the final score. Tennis is often compared to chess because of the almost limitless strategic alternatives and the enormous mental pressure that can increase as you play through your strategy. Keeping all this under control is what a good mental attitude is all about.   (京都大学)

 

 

【答】

テニスの試合中はいつも少なくとも2つの戦いが行われている。1つはコートの上,1つは頭の中でである。テニスのコート上での戦いではほとんど勝ちそうになるところまでいったのに,精神的に負け,そして最終スコアでも負けた,という経験のない選手は,経験豊かな人の中にはいない。テニスはよくチェスにたとえられるが,それはほとんど無限の作戦上の選択肢があり,作戦でプレーするにつれて増してゆく,とてつもないプレッシャーがあるからだ。こういったことすべてを統御することこそが,よき精神的態度についての重要な点である。

・ … only to V ~ 「・・・したが,あいにくとVしてしまう」に注意。

ここは, not A and B ではなく, not V1 only to V2 であり,

hasn’t practically won the game on the tennis surface only to lose it in his head and in the final score.

のnot が下線部全体を否定している。「V1 したのにあいにくとV2 してしまった,というようなことをしたことがない」という意味。さらに There’s not で否定しているから,。「V1 したのにあいにくとV2 してしまった」という経験は誰にでもあるということが言いたい文です。

 

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