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オーディオブック-1 英語学習情報 [全レベル向け]

8月
2008
18
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オーディオブックとは,主に本を朗読した音声(MP3, CD, カセット)のことをいいます。本を読む代わりに同じ中身の朗読を聞く,ということです。聞くだけでわかるならそれでよし,難しければ朗読音声を聞きながら,音声に合わせて本を読むという方法も可能です(パラレル・リーディング)。一般ネイティブ向けの本のオーディオブックだと,パラレルリーディングでも,ついていくのはかなりの集中力(ともちろん英語力)が必要ですが,やさしい本を選べば中級レベルくらいの人でも対応可能でしょう。短めの本を選んで何回も繰り返すという方法もあるでしょう。

わたしは昔からこれが気に入っていて,いろいろなオーディオブックを集めたものです。日本の本屋に入ってくるものは少なくて(後述しますが,Unabridged Editionが少なかった),あってもべらぼうな値段(1冊分で1万前後)でした。ちょうどインターネット(Web)が普及し始めた頃で(むろんダイアル・アップなのでDLなんかできない),アメリカのサイトを探して注文を出しました。アメリカには視覚障害者向けの朗読テープが販売されていたんですね。それでも数千円したと記憶しています。送られてきた段ボール箱には税関へのメッセージなのでしょうか,「障害者向け」と大書されていました。これで通関しやすくなったのかどうかは知りませんが。

フィクション・ノンフィクションを問わずさまざまな本がオーディオブック化されています。まず気をつけたいのは難易度です。

本で理解できないものは,聞いても理解できないでしょう。自分の読解力レベルの2段階くらい易しめでないと聞くのはたいへんです。青少年向けの本が聞いてやさしいとは限りません。案外早口だったり,スラングだらけということもあります。自分にあったジャンルを探すのもいいでしょう。わたしの場合は,ミステリーや歴史関係だと集中力を傾けなくても自然に入り込めると,経験的に知りました。当然人によってちがうだろうと思います。文章の難易度は本で確認するのが手っ取り早いでしょう。

ネットからのダウンロードの場合は試聴(プレビュー)ができますから,必ず試聴してください。朗読者の声が聞き取りにくかったり,読むスピードが速すぎたり,声質の相性が悪い場合もあります(相性だけなら,聞いてるうちに慣れますが)。小説などではセリフが連続して出てきますから,朗読者が声を変えてセリフを使い分けてくれないと,どれが誰のセリフかわからなくなることもあります。

現在では,オーディオブックもだいぶ利用されるようになってきました。入手方法も増えています。探すに当たっては,Abridged Edition と Unabridged Edition の区別にしてください。abridge は「短縮する,簡略化する」の意味ですから,Abridged 版は本まるごとではなく,適当にかいつまんで朗読されています。じっくり読むような本ではない場合には便利です。でも,ちゃんとした作品ならUnabridged版を手に入れたいところです。特に,本を見ながら聞くという目的なら,Unabridgedが必須です。値段は高めになりますが。Abridged か Unabridged かは,必ず商品に大きく記載されています。それ以外に dramatized 版が存在する場合があります。これも少し原著から離れてドラマ化したもので,セリフは声優が担当し,効果音なども入っています。BBCなどのラジオが過去に放送したものもあります。脚色が入るので本を見ながら,というわけにはいきませんが,おもしろく仕上がっているものもあります。

 

大きな本屋 (CD) 洋書コーナーにビジネス書などのAbridged版が大量に並んでいます。Unabridgedは案外少ないので注意です。商品の入れ替えも激しく,どうしても最新のベストセラー中心です。でも,実際手にとって比較できるので便利です。

 

Amazon (CD) 日本のアマゾンはダウンロードはやっていません(アメリカのアマゾンはやってます)が,輸入オーディオブックCDの販売は行われています。自分の好きな作品・作家から検索するか,オーディオブック・コーナーをのぞいてみるといいでしょう。ただし試聴はできません。

アマゾン・オーディオブック

 

iTunes Store (MP3) オーディオブックのコーナーがありますが,どうしても日本語中心です。「すべてを見る」も仕様で,5ページしか出てきません。タイトル名・作者名でパワー・サーチをかけた方が早いでしょう。でも,漠然と探しながらブラウズするにはどうするかというと...

iTunes Store (以下 iTS )のトップページの一番下にある国名を選択して,アメリカかイギリス(United Kingdom と表記)の iTS に行くという手があります。使い方・レイアウトは日本と全く同じです。ここから Audiobooks に入ってブラウズします。イギリスとアメリカでは出てくるものがちがうので,両方のぞくのもおもしろいです。

ただし,あなたが日本在住である場合は,日本以外の iTS から直接購入することはできません。海外の iTS で見つけたものをメモしておいて,日本の iTS から購入します。でも困ったことにアメリカでは売っているのに,日本からは買えないというものもあります。権利関係の問題でしょうか。

 

Audible.com (MP3) オーディオブックのダウンロード販売の専門店です。アメリカがベースですが,イギリス,フランス,ドイツ向けサイトもあります。実は,iTS に Audiobook を供給しているのもこの会社で,また,米国アマゾンでのダウンロード販売もここが請け負っています。実に様々なオーディオブックがあります。

ただ,ここで見つけてはじめて購入しようとする時,購入手続きの最後に「このタイトルはおたくの国には売れないんだよね」という内容のお断り文が出ることがあります。ったく。いちどアカウントをとってしまえば,そういう本は検索時点ではじかれるようです。

 

値段は,ダウンロードに比べると当然CDの方が高くなるはずです。「はず」と言ったのは,なぜか時々そうじゃないものもあるからです。アマゾンだと送料がかかる場合があります(送料無料が適用されることあり)。Audible.com が供給しているはずなのに,iTSの方が安い場合もあるようです。何がいちばん得かは,ワン・タイトルごとに各サイトでチェックするしかなさそうです。Harry Potter なんかは,iTSでは売ってるのに,Audible.comでは「目下販売停止中」(この記事執筆時点)となっていて,なかなか複雑です。

 

アマゾンや iTunes Store で売れているオーディオブックを見ると,本の名前で買ってるんじゃないのと思いたくなるようなものがベストセラーに入っています。ほんとにそんなの聞けるの?と思ってしまいます。Sherlock Holmesなんてなかなか難しいですよ,ふつうに読んでも。19世紀の英語だし。Harry Potter ?やさしくないし,だいいち初中級者には長すぎでしょう。1冊目で8時間23分,5巻目なんか29時間06分。というわけで,次回はタイトル紹介の予定。

 

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by rickie | Posted in 英語学習情報, 英語学習情報(中~上), 英語学習情報(初~中) | No Comments »

Philosophy Talk  英語学習情報 [上級者向け]

8月
2008
5
この記事の印刷用バージョン

この「英語学習情報」は,英語の学習に使えるリソースの紹介をおこなうシリーズです。今のところ不定期で気が向いたときに。

自分で利用していたり,おもしろいと思ったものがどうしても多くなります。傾向が偏るかもしれませんね。つまり,人文系のネタが多くなりそうです。ポピュラー・サイエンスならアンテナに引っかかりますが,ビジネス関連なんかは引っかからなさそう。

中・上級向けが多くなるかもしれません。というか,ネイティブ向けのものはすべて上級対象になりますから絶対量が多いですしね。初級向けのものも引っかかれば紹介していきたいですが。

 

今回は,最近はまっているネット配信のトークショー Philosophy Talk です。

      Philosophy Talk

名前のとおり,各回ごとの哲学についてのテーマ話題にMC のふたり(John Perry / Ken Taylor )にゲストひとりを加えて,討論をするという50分くらいの番組です。2004年1月スタート。すでに百数十回を数え,現在でも続いています。サンフランシスコのFMラジオ番組ですが,全米各地のラジオ局に流されているようです。それがネットで,アーカイブも含めて聞くことができるわけです。MC のふたりはスタンフォード大学の哲学教師で,この番組もスタンフォードのバックアップがあるようです。少し前までは iTunes U のスタンフォードのページにもこの番組が入っていたのですが,今はありません。直接この番組のサイトへ行ってください。

内容は,ラジオ番組ということもあって,専門的に深~い議論をしているわけではありません。テーマも「カント」だとか「ヴィトゲンシュタイン」とかを取り上げることもあれば,政治・時事問題がらみの時もあれば,「友情」だの「謝罪」だのとりつきやすそうな話題のこともあります。といっても予備知識が全くないと苦しいでしょう。Wikipedia かなんかで予習しておいた方がいいかもしれません。サイト上には参考文献・参考サイトのリストも出ています(最近なくなっていますが)。

MC 二人の英語は聞き取りやすいですし,大学教授とは思えぬなめらかで楽しい語り口です。リスニングのレベルも内容のわりには高度すぎないでしょう。

ゲスト陣がけっこう豪華です。わたしでも名前を知っている人は,

  • ダニエル・デネット (Daniel Dennet) — Intelligent Design
  • マーサ・ヌスバウム (Martha Nussbaum) — Friendship, The Indispensible Emotions, Justice Across Boundaries
  • ローレンス・レッシグ (Lawrence Lessig) — Who Owns Ideas?
  • ジョン・サール (John Searle) — The Mystery of Mind
  • ピーター・シンガー (Peter Singer) — Global Poverty and International Aid
  • マーヴィン・ミンスキー (Marvin Minsky) — Artificial Intelligence
  • ダグラス・ホフスタッター (Douglas Hofstadter) — Persons, Selves, Souls, and Loops
  • ジョージ・レイコフ (George Lakoff) — Politics and Cognitive Science

なんてところです。

残念なのは,番組のダウンロードが有料だということでしょうか。年間で70ドル,月ごとなら10ドル程度です。でも,ストリーミングなら無料です。わたしはストリーミングを流しながら,録音ソフトで録音したりしています。昔のラジオのエア・チェックと同じですね。「午後のこ~だ」というソフトを使っていますが,きっといろいろあるでしょう。

 

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by rickie | Posted in 英語学習情報(中~上) | No Comments »

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