電子辞書の選び方 (2008年)

このページは 2008年度 版です。

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電子辞書は数社から販売されていますが,よく使われている(つまり売れ線)なのは,シャープ,カシオ,セイコー(SII)の3社で,ここでもこの3社を取り上げます。(他社のものが悪いというわけではありません。調査していないだけです。)

選ぶ基準は?

各社の電子辞書はいくつもの製品ラインアップを持ち,それぞれ年間1~2回バージョンアップしていますが(たいてい 1 ~ 3月),大きく分けると,

  • 総合型 —- 一般向け 生活関連やビジネスなどが充実
  • 学習型 —- 大学受験を意識して作られているタイプ
  • 語学専門型 —- 外国語を強化(受験向き,生活関連は弱い)
  • その他 —- それ以外。廉価版も含む

になります。

各社の製品には

  • シャープ    —— 総合型にはワンセグ対応も。総合型は語学面,学習面は弱い。
  • カシオ —— 全型において辞書コンテンツでは一番充実。ワンセグなし。
  • SII  ——  総合型や学習型は弱い。語学専門型一本で勝負。

という傾向が見られます。

機能面では同じ価格帯なら似たような機能になりますが,最近はちょっといろいろな機能をつけすぎているキライがあります。自分にとっては,あまり必要ない機能,あればあったでいいがなくても困らない機能かもしれません。

  • 手書き認識機能 — 確かに,キー入力が苦手なお年寄りやキー入力しにくい漢字には便利だが,高校生ならキー入力を覚えるべきでしょう。漢字も漢和辞典の引き方を知れば,この機能は不要。ただ,SII を除き,最近の機種はこの機能付きのものが多い。
  • キー配列 — 日本語はJIS配列,英語はQWERTY配列が基本。学習型や語学専門型はふつうこれ。
  • ネイティブ音声 — 絶対にほしい機能ですが,だいたい全機種についています。ふつうは辞書に音声がつくのですが,カシオは音声機能を辞書と分離して,すべての辞書から音声を出せるようにしているのはえらい。SII にはイギリス英語・アメリカ英語両方の発音を搭載しているものもある。 なお,音声機能にはネイティブ音声(実際の発音)と機械的な合成音声(不正確な場合あり)がありますが,英語は普通ネイティブ音声で録音されています。
  • コンテンツ追加機能 — ホントは欲しい機能ですが,追加コンテンツは値段が高く,高い金を出して買っても本体の寿命は長くて数年(私の経験では3年弱。ホントはもっともつはず)。後継機種でも買ったコンテンツが使えるという保証はない(私はたくさん買っているので使えないと困るのですが)。英語以外の外国語をやるのでなければ,それほど魅力的なコンテンツはないかも。
  • ワンセグ — ほしければどうぞ。授業中に見ないようにネ。
  • カラー液晶 — ワンセグがいらないならいりません
  • MP3機能 — いるかなあ? iPodとかを買った方が使い勝手がいいと思うけど。シャープやSIIについてるものがあります。
  • 辞書 —  最低限欲しい辞書は,英和・和英・英英・国語辞典・漢和辞典・百科事典といったところでしょう。これにプラスして,受験用(文系)としては古語辞典,日本史・世界史辞典。英語教師・英語プロ用なら,英和活用辞典(書く人には必携),シソーラス,もう一冊の大型英和辞典などが考えられます。理系の受験生には,生物・化学あたりなら辞典があるのも便利でしょうが,不要ならワンランク下(つまり今述べた「プラス」部分のないもの)でもかまいません。
  • 百科事典—  搭載されるのは「マイペディア」(本なら1巻),「ブリタニカ国際」(本なら7巻)のどちらか,または両方(両方ないものも)。使ってみると,当たり前だが,「ブリタニカ国際」の方が詳しい。
  • 学習用コンテンツ —  テスト機能付きなどの単語集・熟語集・参考書など使えるもの使えないものさまざまあります。最初はきっと使うと思いますが…

選んでほしくないのは,折り畳み式でない液晶画面の小さい電子辞書(安いですが)。もともとペーパー辞書と比べた電子辞書の欠点は,一覧性が低いというのがその一つです。画面が小さい電子辞書にはその欠点が最も顕著に表れます。この程度の電子辞書なら,おまけについていることも。

 

機種選定:予選通過機種

次のものが私が勝手に選んだ予選通過機種です。細かいスペックについては下の機種名をクリックすれば各社のそのページに飛びます。注目すべき点については, pdfpdf による各機種のスペック一覧にまとめておきました。これらは今現在の各社ホームページに載っている電子辞書です。以前の機種で市場にまだ在庫があるものもあるかもしれませんが,各社が今推している機種に絞りました。

学習用(高校生向け)電子辞書

シャープ

  • PW-AT770 — 総合型だが,学習用としても使える。ワンセグなし。が,学習型と比べて学習コンテンツは少ない。
  • PW-GT570  — シャープの学習用最新・最上位機種。
  • PW-GT550 — 1世代前の学習用最上位機種。ジーニアスは第3版。
  • PW-G500 — GT550のコンテンツを減らしたもの。ジーニアスは第3版。手書き認識なし。

カシオ

  • XD-GP6900 — 総合型だが,学習用としても使える。が,学習型と比べて学習コンテンツは少ない。「日本国語大辞典」の搭載はビックリ。
  • XD-SP6600 — 総合型だが,学習用としても使える。が,学習型と比べて学習コンテンツは少ない。
  • XD-SP4800 — カシオの学習型最上位機種。英英はLDCE。文系には山川用語集は便利。
  • XD-SP2500 — 英英は「ケンブリッジ英英和」。
  • XD-ST4100G — 半年前の機種。英英はLDCE。手書き認識なし。

 

英語重点(英語教師・英語プロ向け)電子辞書

シャープ 多機能が売り。

  • PW-LT300 — 英語専門型としてはシャープ最上位。和英は「グランドコンサイス」。
  • PW-V8910 — 2006年型。百科事典なし。手書き認識なし。OALD旧版。

カシオ 辞書の豊富さが売り。

  • XD-GP9700 — 英語専門型としてはカシオ最上位。大辞典を含む英和3冊,和英2冊,百科2冊という完全重装備。
  • XD-SP9500 — GP9700から,「和英大辞典」と「ブリタニカ百科」などが削られている。

SII 検索機能が充実。手書き認識はなし。

  • SR-G10000 — 値段的にはSII最上位だが,2006年秋モデル。研究社大英和搭載。COBUILDが特徴だが,旧版。Britannica Concise がおもしろい。
  • SR-G9000 — 2007年モデル。珍しくジーニアス不搭載。英和活用辞典なし。
  • SR-G8000 — 2007年秋モデル。標準的。
  • SR-S9000 — SII の最新モデル。標準的。
  • SR-ME7200 — 2006年冬モデル。英和活用辞典なし。

 

このサイトのおすすめ:最終選考候補

「おすすめ」選定の基準

  • 学習英和辞典は 「ジーニアス」第4版か,「ジーニアス大英和」
  • 和英辞典は あればよい
  • 学習英英辞典は OALD か LDCE か COBUILD
  • 手書き認識の有無は無視
  • 学習用としては,古語辞典と日本史・世界史辞典があること(私大理系でもこの条件であまり変わりません)
  • 英語専門用としては,英和活用大辞典+リーダーズかランダムハウス

この基準をクリアするのは以下の電子辞書です。

 

 学習用(高校生向け)電子辞書

シャープ 総合型 PW-AT770 (色違い)
シャープ 学習型 PW-GT570(色違い)
カシオ 学習型 XD-ST4800(色違い)
カシオ 学習型 XD-ST4100(1色)
カシオ 総合型 XD-GP6900

 

英語重点(英語教師・英語プロ向け)電子辞書

シャープ 英語専門型
カシオ 英語専門型
SII 英語専門型

 

 

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作成日 2008.02.23

 

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